左右で温度の違う風が出る
レガシィツーリングワゴン亡きあと、ステーションワゴンボディを持つレガシィとして販売されているレガシィアウトバック、一応ですがクロスオーバーSUVとして作られているようですが、どう見ても普通のステーションワゴンにしか見えません。
このモデルはクロスオーバーSUVでありながらもレガシィツーリングワゴンと同じようにかなりラグジュアリーにふられたつくりとなっていて、室内装備も高級で充実したものが採用されています。
その1つが左右で独立して温度設定の出来るオートエアコンです。
左右で違う温度設定ができるということはエアコンの吹き出し口から出てくる温度に違いを持たせているということですが、設定の幅を大きく超えた温度差を持つ風が出るというトラブルがこのモデルでは結構出ているようです。
具体的な症状ですが、左右で同じ温度設定にしていたのにも関わらず運転席側は適切な温度の風が出てくるのに助手席側からはかなり熱い風が出てくるというものです。
外気温度は約30度と結構暑い中で自動車のエアコンを掛ければ当然のごとくダッシュボードにあるエアコン吹き出し口から冷房の冷たい風が出てくることになるわけですが、冷たい風が出てくるのは運転席側の方だけで、助手席側はまるで真冬にエアコンを入れた時のようなヒーター機能が効いているように思えます。
広いといってもたがか3ナンバーボディを持つ車のキャビンですから、片側でガンガンに冷やしたとしてももう片方で温められてしまってはキャビンを快適な温度にすることなどできません。
実はこの症状は、左右独立温度設定ができるオートエアコンが採用されている他のスバルでもよくあることらしく、その原因はエアミックスアクチュエーターの故障であることがわかっています。
エアミックスドアは電気モーターで稼働するフラップみたいなもので、冷気を作るエボパレーターと暖気を作るヒーターコアのちょうど中間点に付けられています。
ブロアファンで作られたエアコンの風はとりあえずすべての風がエボパレーターを通るようになっています。
この時にA/Cボタンが押されていたり、自動的にエアコンコンプレッサーが稼働するようになっていて、冷房機能がオンになっている場合はここで冷気が作り出されるわけです。
ちなみにA/Cボタンがオフになっている時は風の温度を変えることはありませんので同じ温度で通過しています。
冷房機能が必要な時はエボパレーターで冷やされた空気をそのままエアコンの風として吹き出し口から出せばいいわけですので、エアミックスアクチュエーターはヒーターコアに流れる風を遮断して冷たいままの状態にしようとします。
一方、暖房機能が必要な時はA/Cボタンが押されていようがいまいが、エボパレーターを通った冷気をエアミックスアクチュエーターがヒーターコアにも流れていくようにとヒーターコアいがいの場所に流れるルートを遮断して空気を温めようとします。
これは冷房だけ、暖房だけといった極端な例を挙げましたが、オートエアコンでは設定された温度と室内の温度を見比べて、ヒーターコアに当たる風量と当たらない風量を自動的に調整してキャビンが快適な温度になるようにしています。
この構造は単一温度設定ができるごく普通のオートエアコンのものですが、レガシィアウトバックのような左右独立で温度設定ができるものは、ブロアファン以降がすべて独立した形で2つの風の流れルートを持っていて、エアミックスアクチュエーターも当然のごとく2つあり、別々に機能していることになります。
ということは今回のトラブルは運転席側は正常だが、助手席側のエアミックスアクチュエーターに異常があって、冷房だけでガンガン冷やしたい状態なのにヒーターコアに大量の空気が流れていっている形になっているということです。
修理はこのエアミックスアクチュエーターを交換することで行います。
修理費用としては部品代はだいたい8000円ぐらいですみますが、ダッシュボードを取り外したり場合によってはエボパレーターやヒーターコアなども取り外さなければならないため工賃が5万円ぐらいとコントローラー自体が壊れていたらそれも交換することになりますからプラス約58000円となります。
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エアコンの風が時々全く出なくなる
これもまたエアコンがらみの故障ですが、どうやらスバルのオートエアコンはいろいろ問題がありそうです。
今回のトラブルの症状は走行中にエアコンのかぜがかってに止まったり動いたりするというものです。
レガシィアウトバックにはオートエアコンが搭載されていますので室温や設定温度によっては自動的に止まることもありますが、今回のトラブルは真夏の暑い中、キャビン内の温度が35度以上あるのに、エアコンの風が出たりでな閣下利するものですのでどうやらそういって設定の問題ではなさそうです。
エアコンの風がらみのトラブルというのはどの車でも起きうることですがスバルの車では特に多く、その原因にほとんどがブロアファンの故障です。
自動車のカーエアコンでは冷気を作るエボパレーター、暖気を作るヒーターコアが重要ですが、この2つが正常に機能していても空調がうまく機能するわけではありません。
確かにエボパレーターは冷たくなりますし、ヒーターコアも触れないぐらい熱くなりますが、それだけではまったくなにもやくにたちません。
快適なキャビン環境を作るにはエボパレーターやヒーターコアに当てる風が必要なので、その風があるからエボパレーターやヒーターコアの熱を冷気や暖気にすることができるわけです。
その風を作るのがブロアファンいうもので大きな電気モーターの先につけられた形でグローブボックス奥に収められています。
エアコンの風の強さを調整するのもこのブロアファンの回転数を変化させることによって行います。
レガシィアウトバックでエアコンの風が出ないとか、今回のように出たり出なかったりする場合、十中八九このブロアファンのブロアモーターが壊れていて、接触不良を起こしているか、完全に断線している状態であることが多いようです。
修理はブロアモーターを交換することになります。
修理費用は部品代が新品で16000円ぐらい、リビルトパーツで1万円ぐらいでこれに交換工賃8000円ぐらいが加わります。
ラジエーターから冷却水漏れ
スバルのレガシィシリーズではとにかくラジエーターからの冷却水漏れが多く出ています。
漏れる原因のほとんどが経年劣化によるものなのですが、特に多いのがアッパータンクやロアタンクといった樹脂でできている部分とアルミで出来ているコアの部分との結合をさせているカシメの部分からです。
スバルの車だけでなく、現在発売されている車のほとんどのラジエーターがこのカシメによって組み立てられています。
カシメで作られているものは、温度の急激の変化や振動などでどうしてもそのカシメ部分が緩んできてしまい、樹脂部分とアルミ部分の結合力が弱くなり、水圧によってそこからにじみ出てきてしまうことが多いのです。
しかし、今回のレガシィアウトバックは違うようでカシメの部分や接合部から漏れているのではなく、アッパータンクの上面のど真ん中にできたひびからにじみ出てきているようです。
ボンネットを掛けた瞬間に冷却水の甘ったるい臭いがするぐらいですから相当量が漏れていることがわかりますが、エンジンと止めている時は水圧がかかっていないのでにじむ程度となっていますが、エンジンを掛けるとかなりの量が漏れてくることがわかります。
修理はラジエーターを交換します。
費用は新品部品を使った交換で12万円ぐらい、リビルトパーツを使った交換で8万円ぐらいとなるでしょう。
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