メーターパネルの照明が切れる
日産が作ったスーパースポーツモデルのGT-R、3.8リッターV型6気筒ツインターボエンジンにDCT、そしてFRベースのスポーツ4WDシステムといったスポーツモデルとして最先端の技術が採用されていてかなり優れた走行性能や動力性能を持ちます。
しかしだからといってバリバリのレーシングマシンというようなつくりがされているわけではなく、多少は制限されますがコンフォートな一面も持っており、日常使い、乗用車としても扱うことができるようになっています。
しかし、やはりあちこちに最先端技術や高価な装備などが採用されていますのでどうしても細かいトラブルが起こりがちとなっています。
その1つがメーターパネルの照明が切れてしまうというものです。
GT-RのメーターパネルはバックライトとしてLEDが使われているのですが、初期型GT-RですとそのLEDの品質と基盤のはんだ付けが甘いようで、走行中の振動などでそのLEDの接触が悪くなってしまいます。
症状としては突然つかなくなってしまうというパターンもありますが、その多くはまず点滅から始まります。
路面のデコボコを拾った時に同時に点滅するようになったり、デコボコを通過してオンになり、またデコボコを通過してオフになるといったような昔の電球の球切れ寸前と同じような症状を示します。
この点滅状態を繰り返しているとそのうち完全につかなくなってしまうというパターンですが、どのパターンでもおかしくなっているのは照明用として付けられているLEDだけですのでそれによってメーターの表示が消えてしまうとか張りが動かなくなってしまうということはありません。
修理としてはこの症状からするとメーターを分解してLEDを打ち換えれば直すことができるのですが、メーター自体は非分解性で、LEDがつかないだけでもメーターごとそっくり交換しなければなりません。
当然ながらお金はかなりかかります。
部品代として新品メーターが約12万円、工賃がだいたい1万円ぐらいとなります。
ただ電気系に強い方ですとメーターを分解してLEDを打ち換えて直すこともできるようで、素人だけでなくそういった分解修理で対応してくれる専門の修理工場もあるようです。
こういったところであれば3万円ぐらいで直すことができます。
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フライホイールのガタで異音発生
これもGT-Rの初期型でよくあるパターンのトラブルで日産としても既知のトラブルということで無償修理で対応しているようです。
症状としては一定の回転数を維持している時にフロア下から聞こえてくるガタガタとかゴトゴトといった何か重たいものが暴れるような音です。
アイドリングや走っていても言ってのスピードを立っている時などに出やすいのですが、その異音が出たらすぐにでもGT-R受け入れ可能な日産ディーラーに持ち込みましょう。
この症状はGT-Rの初期型からよく出ている日産も既知のトラブルで原因はフライホイールを覆っているカバー、フライホイールハウジングにつけられているボールベアリングが前後方向にガタついてしまうことから起こるものです。
フライホイールとは日本語でいうところのはずみ車、回転を安定させるためにつけられています。
回転の安定を保つものですのでそれなりの重量が付けられており、エンジンの回転数が急激に変化した時にぎくしゃくしないようにスプリングで保持されているものですが、そのフライホイールを支えるシャフトがプロペラシャフトに繋がるべく、フライホイールハウジングを貫通して表に出ています。
フライホイールハウジングには、貫通シャフトを支える部分にボールベアリングが入れられているのですが、そのボールベアリングの強度不足、あるいはボールベアリングをフライホイールハウジングに固定している部分の強度が弱く、ボールペアリングごとシャフトが前後に動いてしまうのです。
この前後の動きが実はフロア下から聞こえてくる異本の張本人でこの部分を直せば異音はぴたりと止まります。
修理方法ですが、プロペラシャフトを取り外してフライホイールハウジングごとフライホイールを取り外します。
そして対策品として出されているフライホイールハウジングとフライホイール、ボールペアリング、シャフトなどに交換します。
費用としては実費ですと25万円ぐらいかかりますが、保証期間内であればすべて無償修理となります。
意外と多い液漏れ
こんなに高い車なのに、こんなに優れた性能を持っているのに、こんなにルノー日産が力を入れて作ったのに、非常に単純なトラブルがGT-Rでは多発しています。
その1つが冷却水漏れです。
GT-Rのエンジンはエンジン排気量が大きいこともそうですが、2つのターボチャージャーが搭載されているターボエンジンとなっていることから非常に熱を持ちやすい作りがされています。
それを適度な温度にまで冷却しているのが大きなラジエーターなのですが、実はそのラジエーターにおいて品質的に問題のあるものが含まれているようです。
症状としては水温計の温度がぐんぐん上昇して、最終的には「エンジンシステム異常」の警告表示がされるというもので、詳しく温度を調べてみたらなんと130度にもなっていてオーバーヒートの一歩手前となっていたようです。
エンジンがある程度冷えてからボンネットフードを開けてみたらなのと冷却水のリザーバータンクは空っぽ、そしてラジエーターキャップを開けてみたところほとんど入っていませんでした。
どうやらどこかから漏れているようですが、ラジエーターキャップの近くを見たところ、ちょうどその位置に水滴がついていて、その周りに水分が乾いたような跡がついていたので、漏れているところがすぐにわかりました。
まさにこれがGT-Rによくある冷却水漏れであって、冷却水漏れが起きているのにそれに気が付かないまま走っていたことで警告が出されるほどの水温にまでなってしまったのです。
ラジエーターというものは、ラジエターアッパータンク、ラジエターコア、ラジエターロアタンクの3つの部品で構成されていてそれぞれが溶接だったり、カシメによって結合、固定されて作られているのですが、GT-Rのラジエーターではアッパータンクとコアを結び付けているカシメの部分から冷却水が漏れることがあります。
これを直すには25万円ぐらいかけて純正のラジエーターに交換することで直すことができますが、その交換した純正ラジエーターでもまた同じ症状が出ることが知られていますので、それを懸念する方ではあえて純正品ではなく15万円ぐらいで購入することができる社外品を選ぶこともあります。
社外品であれば更なる冷却効果を期待することができますし、交換にかかる費用も20万円以下で済ますことができるのでむしろいいかもしれません。
それからもう1つの液漏れがエンジンオイルです。
エンジンオイルが漏れるといってもエンジンブロックからではなく、エンジンオイルを冷却するためにつけられているオイルクーラーとエンジンブロックをつなぐ金属製のパイプのカシメ部分からじんわりとエンジンオイルが漏れてきます。
漏れる原因はパイプのつなぎ目のカシメの精度が悪いことで、このトラブルも日産は知っています。
修理はオイルラインを交換することで行いますが、ラジエーター同様にまた同じ症状が出る可能性が高いため、オイルラインからオイルクーラーまで性能の良い社外品にする方もいるようです。
オイルラインの交換で5万円ぐらいかかります。
ちなみにラジエーターからの冷却水漏れもオイルラインからのエンジンオイル漏れもディーラーに持ち込んで保証期間内であれば無償修理となります。
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