オイル管理を怠るとエンジンが壊れる
ダイハツのビーゴは昨今大人気となっているクロスオーバーSUVとは全く違う作りを持つ本格的なSUVとして発売されていたモデルで、生産終了となって現在でも中古車販売店では人気が高く、価値も高くなってきているようです。
登録数も意外と多くダイハツの隠れた人気モデルといってもいいのですが多く売れた分、トラブルも多く出ています。
まずはエンジン載せ替えになることもあるトラブルですが、症状としては突然排気ガスが真っ白になって、パワーもダウン、エンジンも止まってしまい、再始動もできないといった致命的な症状を持つパターンです。
排気ガスが突然真っ白になるというところから見るとどうやらオイル上りかオイル下がりを起こしているように見えます。
オイル上りはクランクケース内のエンジンオイルが燃焼室内に入り込んで混合気と一緒に燃えてしまうことで、その多くがピストンリングやピストンの不具合でそうなります。
一方、オイル下がりはシリンダーヘッド内のエンジンオイルが劣化したバルブステムシールから漏れだし、燃焼室内に入り込んで混合気と一緒に燃えてしまう現象です。
どちらのエンジンオイルが燃えてしまうことから排気ガスが真っ白になってしまいます。
こういった状態はどのモデルでもどのエンジンでも起こりうることなのですが、どういうわけかビーゴに搭載されている3SZ-VE型エンジンではよく起こります。
このエンジンでこのような症状が出た時にエンジンを開けてみるとシリンダーの内壁とピストンに深い縦キズがあり、ピストンリングが破壊されているものがほとんどでどうやらピストンリングとシリンダーの内側のとの接触面の潤滑状態が悪く、なかば焼き付いてしまっているような形となり、それで結果的にオイル上りが起こってしまったようなのです。
この症状が出たビーゴのオーナーにエンジンオイルの交換履歴を聞くと何カ月も交換していないとか、2万キロは変えていないという方たちばかりでした。
国産車用のエンジンではエンジンオイルの交換がされていなくても意外と普通に走れてしまったり、多少不具合はあってもエンジンブローを起こすようなことはありません。
本来であれば定期的に交換してあげるのがいいのですがそうしなくても走ってしまうものです。
しかし、これだけ同じようなトラブルが出て、どれもオイル管理がきちんとされていないところを見るとどうやらこの3SZ-VE型エンジンというのはエンジンオイルにかなり依存しているエンジンであるようです。
エンジンオイルの汚れだけでなく、エンジンオイルの質や量な度も気をつけてあげなければならないようですので、長く乗りたいのであればエンジンオイルの交換と品選びだけは気を抜かないでおきましょう。
そうでないと40万円ぐらいの費用が掛かるエンジンブロックの交換や30万円かけてリビルトエンジンに載せ替えなければならない状態となってしまうでしょう。
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走行中に起こる息継ぎ現象
ビーゴでよくあるトラブルに突然襲ってくる息継ぎ現象というものがあります。
特に多いのが走行距離が進んでいるものや年式を重ねているもので、症状としては普通に走っている時に突然前後方向にガタガタし始めたと思ったらすぐに復帰してまた普通に走ることできるようになる、そしてまたイレギュラーなタイミングで同じことが起こるというものです。
そして更にアイドリング中にも起こる場合があって、アイドリング中の場合はガタガタはしませんが、アイドリングの回転数が徐々に下がって最後の止まってしまうといったことにもなるようです。
こういった症状は燃料系、点火系などを疑うのが常套手段で燃料系であれば、燃料ポンプ、燃料フィルター、インジェクター、燃圧レギュレターを、点火系であればダイレクトイグニッションコイル、スパークプラグなどを見ます。
しかし、走行距離や年式が進んだビーゴの場合は、そんなところではなくガソリン給油口を開けて給油パイプのとばっくちを見ます、たぶんそこが錆で真っ赤になっていることでしょう。
ビーゴの給油パイプは位置的に雨水などの影響を受けやすいようで、雨が降るたびに給油パイプの表裏に水分が侵入し、錆を発生させてしまうことが多いのです。
ここに錆が発生してしまうと給油パイプ伝いに水分が燃料タンク内に入ってしまいます。
更に悪いことにその水分が錆を一緒に運んでしまい、燃料タンクに錆も混ぜてしまうのです ビーゴでこういった症状が出た時にだいたいが燃料ポンプを取り外すことになりますが、その時に燃料ポンプや燃料ポンプと一緒についているフィルターがオレンジ色になっているところを見ることになります。
もちろんガソリンもオレンジ色になっているでしょうし、燃料タンクの底にはたくさんの錆の粉が沈んでいることでしょう。
雨水と錆が大量に混ざったガソリンで正常な燃焼を得ることはできませんので、冒頭のような症状が出まくることになるわけです。
修理は症状によって違ってきますが給油パイプと燃料タンクの交換は必須ですので最低でも10万円以上はかかることでしょう。
エンジンルームで冷却水漏れ
ビーゴでそこそこの走行距離を走っているものがあったらヒーターホースの状態に気をつけてください。
大惨事になることがあります。 ヒーターホースとはエンジン周りを流れている冷却水を本線から分岐させたところからキャビン内にあるヒーターコアまで導いているものです。
自動車の暖房機能はエンジンを冷却するために入れられている冷却水をダッシュボードの奥にあるヒーターコアまで導いて、そのヒーターコアに裏からブロアファンの風を当てることで機能しています。
エンジンが温まってくると冷却水も80度以上になりますので、それをヒーターコアに導けば十分な熱源になります。
エンジンの廃熱利用ということで画期的なシステムだと思うのですが、液体を長々とホースを取りまわしてあちこちに行き渡らせるのはやはり少々無理があるようです。
ビーゴでよくあるのは本線から分岐させた冷却水をキャビン内に導くためにバルクヘッドを貫通させた形で取り回した部分のホースなのですが、通常では樹脂製のホースクランプで冷却水の本線となる金属製のパイプに固定されているものなのですが、その位置がちょうどエキゾーストマニホールドのすぐ隣であって、一応ヒーターガードがついているのですが熱の影響をもろに受けてしまい、白い樹脂がクリーム色に変色するぐらいに劣化が進み、硬化もすることから振動などで割れてしまうのです。
ゴムのホースを支えているクランプが割れて、取れてしまったり口が開いた状態でホースを固定することができなくなるということはヒーターホースが車の動きや振動にあわせておおきくうごきまわるということになるわけです。
激しい動きを続ければ弱いところから裂けてしまい、そこから大量の冷却水がもれてしまいます 位置がちょうどエキゾーストマニホールドのとなりですから漏れた冷却水がエキゾーストマニホールドにまわってしまうと冷却水が蒸発して白い煙を上げるばかりか、急激に冷やされた鋳造のエキゾーストマニホールドが割れてしまうことにもなります。
そして冷却水がもれているわけですからエンジンはオーバーヒートを起こして最悪、エンジンブローということにもなりかねません。
ヒーターホースを支えるクランプは200円もしないものでDIYでも簡単に交換することができますので、30万円でリビルトエンジンに乗せ換えという事態になる前にチェックして交換しておきましょう。
とは言え、何度も続く故障や高額な修理費は精神衛生上良くありませんので買い替えという選択も考えて行くべきです。。。
車の買い替えや処分を考える時は、あらかじめ自車の査定を忘れずに👇👇👇
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