ダイハツ 車種別故障事例

ハイゼットカーゴでよくある故障と修理費用

デフサイドシールからのオイル漏れ

ハイゼットカーゴはダイハツの軽商用バンとして作れているもので、構造も商用車らしく非常に丈夫に作られているのですがどうしても距離が進みがちとなってしまうため、消耗品的な部分の消耗によるトラブルが出やすくなっています。

そのひとつがこれ、リヤホイールを取り外してみたらドラムブレーキの中や周りがオイルでベトベトになっていたというものです。

ハイゼットカーゴのブレーキはフロントはディスクブレーキ、リヤは制動力の高いドラムブレーキが採用されています。

ドラムブレーキといってもサイドブレーキのようなワイヤー式ではなく、フロントのディスクブレーキと同じように油圧式となっていて、ブレーキマスターシリンダーで作られて油圧でホイールシリンダーを押し広げ、その力でブレーキシューをブレーキドラムの内側に押し付けることで制動力を発生させるようになっています。

こういった構造の中でドラムブレーキ周りやその内部にまでオイルがついているということになると素直に考えるとブレーキオイルがどこからか漏れていてそれがついているのだろうということになります。

しかし、オイルラインを調べても油圧を受けるホイールシリンダーをチェックしてもどこにも漏れている形跡がなく、更に付着しているオイル自体がかなりベトベトしていて粘度が高いようにも見えます。

どうやらブレーキオイルではないようです。
ではリヤブレーキに付着することあるオイル類は何でしょうか?

実はそのオイル、デファレンシャルギヤ内に入れられているデフオイルだったのです。

ハイゼットカーゴはリヤサスペンションがコイルスプリング式の3リンクリジットサスペンションとなっています。

これは荷物をたくさん積んで重量が増すことを想定しているからなのですがもう1つ、このモデルがFRであることからこういったサスペンション構造になっているといってもいいでしょう。

FRレイアウトを持つ車のリヤサスペンションがリジットサスペンションとなるとデファレンシャルギヤとリアアクスルが一体型になっており、ホーシングと呼ばれるケースで覆われる形となっています。

そのホーシングは両サイドのタイヤに近くまで伸ばされていて、さながら横に大きく広がったデフケースのように見えます。

その中にはデファレンシャルギヤが組み込まれているので当然ながらデフオイルとしてギヤオイルが入れられていて、それがホーシングの左右から漏れないようにオイルシールが入れてあります。

そのオイルシールのことをデフサイドシールなどとも言いますが、実はそのデフサイドシールの劣化が早いようでそこから内部にある出るオイルがにじみ出てきてしまうのです。

それがドライブシャフトつたいにドラムブレーキ周りにまで到達して付着、漏れる量が多ければドラムブレーキの内部にまで染み込んでしまいますし、いずれは下に滴り落ちるようになるでしょう。

この症状は走行距離を重ねたハイゼットカーゴであれば必ず起きるといっていい持病みたいなものですので経験したことがある方も多いかと思います。

修理はデフサイドシールの打ち替えを行います。
費用としては部品代がだいたい400円ぐらいとかなり安く上がるのですが交換作業がちょっと面倒で時間がかかりますので工賃が15000円ぐらいかかります。

 

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オイルパンからのエンジンオイル漏れ

ハイゼットカーゴに古くから使い続けられているEF型エンジン、エンジンオイル漏れが多いことで有名なエンジンですが、現行モデルとなるS300系になってからまた新たにオイル漏れを起こす場所が増えました。

それがオイルパンです。
オイルパンはエンジンの一番下の部分、ちょうどクランクケースの下側の蓋のような形で付けられているもので、その名の通り、エンジンオイルの受け皿となっています。

エンジンがかかっている時はオイルポンプによってエンジンオイルはエンジンのあちこちに分散する形となりますが、エンジンを止めるとオイルポンプも止まるため、あちこちに送られたエンジンオイルが重力で下に落ちながらこのオイルパンに戻ってくる形となります。

物理的にエンジンの一番下につけられていること、エンジンオイルが集まる場所であることからどのエンジンでも比較的このオイルパンとそれが取り付けられているクランクケースとの間からエンジンオイルが漏れることがあり、ハイゼットカーゴのEF型エンジンでも同様なのですが、ハイゼットカーゴではそれに加えて更にドレンボルト周りからのエンジンオイル漏れが多発しているのです。

ドレンボルトとは皆さんもご存じの通り、エンジンオイルを交換する際に入っているオイルを抜くためのボルトです。

オイルパンに開けられた雌ネジに銅ワッシャーを挟んだボルトをねじ込むことでオイルパンの栓として機能しています。

この部分からのオイル漏れはどのエンジンでもしばしば起こることで、銅ワッシャーを交換しなかったとか、ボルトの締め付けトルクが弱かったなどといった理由で漏れることがありますが、ハイゼットカーゴではそれだけでなく、人為的な原因からオイル漏れを起こしてしまうことが多いのです。

なぜならオイルパンがアルミ製だからです。

最近は軽自動車でも軽量化のためにアルミ合金を多用するようになりましたが、アルミ合金は軽くて加工がしやすい半面、強度がなく強い力を掛けてしまうと簡単に変形してしまいます。
それによってよく起こるのがオイルパンのネジ切りです。

アルミ合金でできたオイルパンにねじを切ってそこに鉄製のボルトを入れて締め付ける、当然ながら力任せに締めてしまうとボルトの力に負けてねじ山を壊してしまいます。

ネジ山を壊した状態でもボルトを固定することはできますが力がほとんどかかっていないので、液体の漏れを遮ることができなくなるのです。

オイルパンをねじ切ってしまうパターンで一番多いのが正しい整備方法知らない人間にドレンボルトを締められた場合です。

DIYやガソリンスタンド、カー用品店のピットサービスなどトルクレンチを使わず、規定締め付けトルクも知らないような人間のボルトを締め付けられると一発でネジがダメになります。
ネジがダメになった場合は基本的にオイルパンごと交換しなければならず、工賃あわせてもだいたい2万円ぐらいかかります。

これはこの車が悪いわけではなく、ある意味で人災ですので無駄な出費といっていいでしょう。

 

加速するとエンジンからシューという音がする

これは現行モデルのターボエンジンモデルでよくあるトラブルです。

症状としては加速したり、坂道を登ったりといったようなエンジンに負荷がかかる時だけエンジンルームから「シュー」という音が聞こえてきて、アクセルペダルを緩めると音が消える、定速走行やエンジンブレーキを使っての減速、アイドリング中では全く音がしないといったものです。

これはEF-DETエンジンでよくあるインテークパイプの亀裂です。

吸気系統の上流につけられているスロットルバルブに繋がるホースが位置的に熱の影響を受けやすいようで経年劣化も手伝ってひび割れを起こすことがよくあります。

この部分にひび割れが出来るとNAエンジンであれば、そこからエアフローセンサーを通過していない空気を吸ってしまい、燃調が狂うことでアイドリングが不安定になったり、突然エンジンが止まってしまったり、加速不良を起こしてしまいますが、NAエンジンでは派手に「シュー」という音は立てません。

音がするのはターボエンジンだけです。
ターボエンジンのその部分は負圧状態になったり、加圧状態になったりします。

加圧状態となるのはいわゆるブースト圧がかかるからで、ターボチャージャーのコンプレッサーで圧力がかけられることで大気圧よりも高い圧力を持つことになるのですが、「シュー」という音がするのはその部分に圧力がかかり、ホースの中から空気が漏れている状態になっているということです。

加速時や坂道を上る時だけ音がするのはブースト圧が掛かるのはエンジンに負荷がかかっている時だけだからです。

当然ながら燃調も狂っていますのであまりよろしくない状態ですからすぐにでも修理に出した方がいいでしょう。

修理はエアホースの交換で行います。
部品代が約2100円、工賃が約3000円といった具合です。


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