ブレーキが効かなくなる
約11年間にわたり、一度もモデルチェンジを行わず販売し続けたという非常に珍しい売られ方をしたベリーサですが、長く売られた割には人気がなく、人気のほとんどがデミオに流れていってしまっていることから発売前のマツダのリサーチ不足があったと思われます。
しかし、販売台数が少ない割には他のモデル同様にたくさんのトラブル事例があり、中にはベリーサを買ったら必ず経験する持病みたいなトラブルも存在するぐらいです。
そういったトラブルのひとつがブレーキが効かなくなるという非常に危険なトラブルです。
ベリーサには負圧が足らなくなることによってブレーキブースターの機能が低下してブレーキが効かなくなるというリコールが出ていますが、このトラブルはそれとは違うものです。
症状としては走行中にブレーキペダルを踏んでもブレーキが全く効かず、数回踏みなおしたり、強く踏みつけてもブレーキペダルが底つくだけで全く制動力を発揮することがないというものです。
このトラブルにあった人もエンジンブレーキを多用して、サイドブレーキをうまく使って何とか無事に路肩に止めることができたらしいですが、ブレーキが効かなくなるということは非常に怖いトラブルで、市販車としては絶対にあってはならないものです。
原因はマスターシリンダーの故障で、内部のピストンにつけられているゴムパッキンが何かしらの理由で外れたり、ちぎれたりしてしまい、シリンダー内側との気密性を保つことができずに油圧を生み出すことができなったということらしいです。
自動車のブレーキは油圧を使って機能しており、ブレーキペダルを踏むことによって動くマスターシリンダー内のピストンで油圧を作り、その油圧を受けて、ディスクブレーキであればブレーキパッドを、ドラムブレーキであればブレーキシューをディスクローターやドラムに押し付けることで制動力を作ります。
構造としては単純なものですが、液体を使っているためトラブルが起こる可能性がありますので安全策としてブレーキ系統と1つではなく、右前と左後ろ、左前の右後ろといったように2系統に分けて制御しており、仮に片側がオイル漏れなどで機能を果たすことができなくなってももう片方で車を止めることができるようなっています。
しかし、おおもとのマスターシリンダーで油圧すら作ることができないというのでは、このような安全策も何の役にも立たないことになります。
原因としてはマスターシリンダーで油圧を作ることができないということはわかっているのですが、実はどうして油圧が作られなくなってしまうのかということが今でもわかっていないのです。
この車のマスターシリンダーを作っているのはドイツのコンチネンタルという企業で、ドイツの自動車メーカーもこの企業の部品をたくさん使っているほど信頼性の高い企業です。
しかしコンチネンタルに調査を依頼してもメーカーですら原因がわからないということになってしまっています。
ということは、またいつ同じことが起こるかわからないということです。
このトラブルが出て怖い思いをした方は間違いなく乗り換えを考えるそうです。
そりゃそうです、どうしてこのトラブルが起きたのかもわからず対策品が出されたわけでもないのでは怖くて乗るつづけることなどできません。
修理としてもマスターシリンダーを交換して、ブレーキオイルを入れ替えるだけで、それ以外の対処はされません。
費用はブレーキマスターシリンダーがだいたい3万円、ブレーキオイルが2000円ぐらい、工賃が25000円ぐらいかかります。
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ベリーサが故障!修理か?買い替えか?迷う…
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※故障してもいいと言う方は時間の無駄なので絶対見ないでください。
オートマチックトランスミッションの変速ショック
ベリーサは1.5リッタークラスのコンパクトカーとして作られているモデルですが、今でならこれくらいの車格の車となるとトランスミッションとしてCVTが使われるのが当たり前となりますが、ベリーサは2004年に発売されたモデルですので4速のオートマチックトランスミッションが搭載されています。
よくあるトルクコンバーター式の4速オートマチックトランスミッションで、CVTなどよりむしろこちらの方が走行性能が高く、故障も少ないので良いとは思うですが、ベリーサではこのオートマチックトランスミッションにトラブルが出ることが多くなっています。
その1つとしてこういった症状が出ることがあります。
それが大きな変速ショックです。
トルクコンバーター式のオートマチックトランスミッションといっても自動的に変速する際に多少のショックが出ることはありますが、ベリーサのオートマチックトランスミッションでは尋常ではないほどのショックが出ます。
特に低めのギヤ、1速から2速へのシフトアップ、2速から1速へのシフトダウンをした時に車体全体が大きく揺れるような、まるで歩道の段差をそれなりのスピードで降りた時のような大きな変速ショックが出てしまいます。
オートマチックトランスミッションはCVTと違ってそこそこ歴史があり、トラブルに関しても出尽くした形でそれぞれのトラブルに対する対処法も確立されているのでこれだけの症状である程度の原因は突き止めることができます。
可能性は2つ、油圧制御系と電子制御系です。
油圧制御系は実際にオートマチックトランスミッションを機能させている部分でATFの油圧を使ってトルクコンバーターの動作とか、ギヤボックスの変速動作などを行っています。
これらの制御はバルブボディという迷路のようになっているオイルラインを使って行うことになっているのですが、ATFの管理が悪いことによってバルブボディが詰まったりすることがあり、正常な制御ができなくなる場合があります。
もう一方の電子制御系ですがこれは主にオートマチックトランスミッションをすべてを制御しているコンピューターであるコントローラーの故障によるもので、油圧系統が正常な状態であってもバルブボディに出す命令がおかしくなっていればオートマチックトランスミッションも正常な変速動作ができません。
油圧系統がおかしいことで大きな変速ショックが出る場合は、ATFを交換しつつバルブボディのクリーニングなどを行うだけで直すことができます。
これならATF代や工賃をあわせても2万円もあれば直すことができます。
しかしこれがコントローラーが壊れているということになるとそのコントローラーを交換するしかなく、15万円ぐらいの費用が掛かります。
ベリーサで多いのは後者の方で、コントローラーないがショートを起こし、トルクコンバーターの制御がおかしくなることがわかっています。
EGRでエンジンチェックランプ点灯
ベリーサに搭載されているエンジンはZY-VE型と呼ばれるごく普通のガソリンエンジンですが、燃費を向上させるためにかなりの希薄混合気を使った燃焼をするようになっており、そのためポート噴射式のガソリンエンジンとは思えないような大量のカーボンを出すことで有名です。
どんなエンジンでも多少はカーボンが出ますが、このエンジンは正常な燃焼ができるぎりぎりところまでガソリンを薄くしているためにカーボンの量が尋常ではないぐらい出ます。
その影響を受けてしまったのがEGRバルブです。
EGRは排気ガス内に含まれている未燃焼ガスをもう一度燃焼させるために排気ガスの一部を吸気系に戻すきのうのことをいいまうが、それを直接的に制御しているのがEGRバルブと呼ばれているものです。
EGRバルブは排気ガスに常にさらされている部分ですので排気ガス内に大量なカーボンがあればそれをまともに受けてしまい、あちこちにカーボンが付着、蓄積してしまいます。
そうなるとEGRバルブの動きが悪くなり、EGRをカットしたい時にカットできず、カットしたくない時にカットしてしまうことになるのです。
こういった状態になるとエンジンの影響が出て、アイドリングの不安定やハンチング、加速不良などを引き起こすと共にエンジンチェックランプが点灯して以上であることをドライバーに知らせることとなります。
修理はEGRバルブの交換とECUのリセットを行い、修理費用は部品代として8000円ぐらいと工賃が18000円ぐらいかかります。
車の買い替えや処分を考える時は、あらかじめ自車の査定を忘れずに👇👇👇
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