燃料フィルターの目詰まり
クロスカントリー4WDとして、またはSUVとしても使うことができる三菱のパジェロ、根強いファンによって支えられているモデルで古くから販売されていますが、歴史が長い分だけトラブルの数も多くなります。
その1つがディーゼルエンジンモデルの燃料フィルターの目詰まりトラブルです。
ディーゼルエンジンの燃料系はガソリンエンジンの燃料系と比べるとちょっと複雑です。
ガソリンエンジンでは燃料タンクに付けられている燃料ポンプによってガソリンをタンクから汲み上げ、汲み上げたガソリンを燃圧レギュレーターを介してインジェクターまで送ります。
その際にインジェクターから元気よくガソリンを吹きださせるための圧力、燃圧もこの燃料タンクにつけられている燃料ポンプで行います。
一方、ディーゼルエンジンは燃料タンクから燃料を汲み上げるという動作はガソリンエンジンの燃料系と全く同じですが、ディーゼルエンジンではより高い燃圧が必要となるため、燃料タンクにつけられた燃料ポンプだけの能力では役不足ということで、燃料タンクから軽油を汲み上げる燃料ポンプとその燃料に更なる圧力を与える高圧ポンプと呼ばれるもの2つの燃料ポンプが付けられているのです。
特に最近のモデルに使われているコモンレール式というシステムでより高い燃圧が必要であるため能力の高い高圧ポンプが必要となります。
そしてディーゼルエンジンの燃料系には複数の燃料フィルターも使われています。
パジェロでは燃料タンクの中に1つ、燃料ポンプから高圧ポンプの間に1つ、そして高圧ポンプからコモンレールまでの間に1つと3つのフィルターが付けられています。
軽油は重油から作り出すときに比較的不純物が混ざりやすい傾向があるため、それをそのまま燃料系に流してしまうと燃料パイプやホース、燃料ポンプやコモンレール、インジェクターなどを詰まらせてしまう可能性があります。
そこで複数のいろいろな形態のフィルターを通してきれいにして生きながら最終的にインジェクターまで燃料を送るという方位になっています。
ですんでディーゼルエンジンにおける燃料フィルターというのはエアクリーナーフィルターと同じように定期的な交換が必要なるわけです。
しかしこれが意外と知られておらず、特にそれまでずっとガソリンエンジンモデルに乗ってきた方がディーゼルエンジンモデルに乗り換えた時など、燃料フィルターに全く気がいっておらず、詰まらせてしまうということになってしまいます。
パジェロでは燃料フィルターの目詰まりから燃圧を高くすることができないと判断すると希薄燃焼による燃焼温度の高温化を避けるためにフェイルセーフ状態にします。
フェイルセーフ状態になるとエンジン回転数が抑えられることでスピードが出なくなり、40km/h程度しかだせなくなります。
修理は燃料フィルターの交換をします。
目詰まりを起こしやすいは高圧ポンプからコモンレールの間に入れられている方のフィルターで、それでしたらエンジンルームの上からアクセスができるので簡単に交換できます。
工賃も安めですのでフィルター代を入れても8000円ぐらいで直すことができるでしょう。
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パジェロが故障!修理か?買い替えか?迷う…
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Pレンジに入れてもエンジンがかからない
ここ最近、高齢者ドライバーによる飛び出し事故が多くなっていますが、そういった飛び出し事故を起こした車のすべてがオートマチックトランスミッションモデルであることがわかっています。
重たくで煩わしいクラッチ操作をしなくても、いちいち変速をしなくても走り続けることができるオートマチックトランスミッション、らくちん運転ができるかわりに安全性を失ってしまいました。
そりゃそうです、アクセルペダルさえ踏み込めば誰もその車を発進させることができるのですから危険極まりないことです。
まるでゴーカートか子供用のバッテリーカーです。
こういった危険性があるため、オートマチックトランスミッションモデルにはいろいろな安全策が取られています。
その1つがセレクターレバーがPレンジに入っていないとエンジンを掛けることができないというものです。
オートマチックトランスミッションはギヤポジションがDレンジやRレンジなど走行するためのレンジに入っていれば構造的にすぐに走り出すことができます。
そういった構造で、例えばDレンジに入れたままでエンジンを掛けたとするとスターターモーターの回転と共に突然走り始めてしまうのです。
こういったことを避けるためにセレクターレバーが確実にPレンジ、ギヤがフリーになっていて更に駆動系がロックされている状態になっていない時はスターターモーターの回路を切断してエンジンを掛けることができないようにしているのです。
しかし、パジェロではそれが悪さをしてしまいました。
セレクターレバーがPレンジに入っていてもエンジンがかからない、スターターモーターが回らないことがあるのです。
これはパジェロがかない重たい車で止めたところの傾斜によって、Pレンジの時にかかる駆動系のロックが、微妙に車体が動くことでロックされないことがあり、それによってセレクターレバーがPレンジの位置にあったとしてもシステムが「Pレンジに入っていない」と判断して、スターターモーターの回路を切ってしまい、エンジンを掛けさせてくれないようになります。
これはある意味でこの車の持病みたいなものですので、直す方法はありません。
ただこの症状が出た時の処置方法あります。
その方法は、一度シフトロックを解除してNレンジやDレンジなどに入れてから再度Pレンジに入れるというやり方です。
これをすることによって不完全であった駆動系のロックが確実に入ることになり、名実ともにPレンジに張っているということになりますのでいとも簡単にエンジンを掛けることができます。
パワーステアリングポンプのエアー噛み
パジェロはちょっと古い設計の車であることからパワーステアリング機構には油圧式が採用されています。
油圧式パワーステアリング機構はクランクシャフトの回転で回されたパワーステアリングポンプによって得られた油圧を使ってステアリングのアシストを行うものです。
最近の主流となっている電動式パワーステアリング機構と比べると細かい制御はできませんが突然ステアリングが軽くなったり、重たくなったりといったことがなく、すべてにおいて挙動が穏やかなので、電動式より油圧式を好む方もいるぐらいです。
しかし、油圧を使っているため構造が少々複雑で、故障もいろいろと起きているようです。
パジェロでよく出ているのがこういった症状、ステアリングホイールを回すとエンジンルームからギューンとかギュイーンといった唸るような音が聞こえてくるというものです。
ステアリングホイールを動かさなければ全く音が聞こえないということからもパワーステアリング機構でのトラブル、エンジンルームから聞こえるということはさしずめパワーステアリングポンプからの音と判断できます。
点検を兼ねてパワーステアリングポンプを取り外してみても全く異常はありませんし、パワステオイルも十分、ベルトも正常でした。
ではどこがおかしいのかというと原因はパワステオイルのリザーバータンクの形状です。
リザーバータンクの形状がよくなかったことから走行状態によってはそのタンク内で気泡ができてしまい、その気泡を含んだパワステオイルがパワーステアリングポンプに行ってしまい、ポンプ部がエアーを噛む状態になってしまうことからパワーステアリングポンプに大きな負担がかかってしまい異音が発生したというわけです。
これは三菱でも既知の問題として捉えており、リザーバータンクにも対策品が出ているのでそれに交換することで音が出ないようにできます。
クレーム処理となりますので費用は掛かりません。
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