三菱 車種別故障事例

タウンボックスでよくある故障と修理費用

オートマチックトランスミッションの不具合

三菱は現在のところ、軽自動車の生産は行っていますが、開発はすべて日産との間で作ったNMKVで行うといった形をとっていますが、少し前までは三菱が開発し、三菱が生産するという純粋な三菱製の軽自動車がたくさんありました。

軽ワンボックスワゴンのタウンボックスもそうで、1999年から2011年までは軽商用バンとして純粋な三菱車として作られていたミニキャブの乗用モデルとして作られていました。

この三菱製のタウンボックスでよくあるトラブルがオートマチックトランスミッションの故障です。

当時のタウンボックスにはトルクコンバーター式のごく一般的な4速オートマチックトランスミッションが搭載されたモデルがありましたが、その4速オートマチックトランスミッションにおいて、定番といっていいトラブルが多発しているようです。

症状としては停止状態から走り出し、オートマチックトランスミッションが1速から2速にシフトアップする時に起こる大きな変速ショックとRレンジに入れてもバックせず、アクセルペダルを深めに踏んでエンジン回転数を上げてやっと動き出すといったものです。

オートマチックトランスミッションでこういった症状が出る場合はATFがひどく汚れていて、その汚れが油圧制御の要となるバルブボディの経路や穴などと詰まらせてしまい正常な動作をすることができなくなってしまうといったことが多く、修理としてもATFを交換したり、オートマチックトランスミッションを分解してバルブボディのクリーニングを行い、だいたいはこれで直ってしまうことになるのですが、タウンボックスでこの症状が出た場合はそれだけでは直りません。

実はオートマチックトランスミッション内部で物理的な故障が発生しているので、それを直さないといくらATFを入れ替えても何の変化も出ません。

故障している部分は内蔵されているクラッチ板です。

オートマチックトランスミッションとしてのクラッチはトルクコンバーターということになりますので、クラッチといっても走るためのクラッチではなく、簡単に言えば前進と後退を切り替えるためのクラッチ板が壊れてしまっているということです。

オートマチックトランスミッションはDレンジに入れると前進するために1速ギヤが入ります。

対してRレンジに入れると後退するためにリバースギヤに入れるわけですが、1速とは進む方向が違いますのでオートマチックトランスミッション内部のギヤボックスで回転方向を逆にしなければなりません。

その時に動力の切り離し、結合を行うのがクラッチ板です。

正しくはロー&リバースクラッチといいますが、このクラッチは湿式多板式のクラッチでRレンジに入れた時、RレンジからDレンジなどに切り替えた時に作動するのですが、その切り替えがあまりにも多かったり、完全に停止しないうちに切り替えてしまったりするとこのクラッチに負担がかかってしまい、クラッチディスクとクラッチプレートが焼き付いてしまいます。

更にこの状態のまま引き続き運転をしていると今度はそのクラッチ機構のひとつであるクラッチドラムを固定するために入れられているスナップリングが折れてしまい、スナップリングがシャフトに収まる溝も破壊されてしまうのです。

この状態になるとクラッチが滑ってしまい、エンジン回転数は上がるがバックできないということになってしまいます。

修理としてはオートマチックトランスミッションのオーバーホールを兼ねてクラッチ周りをすべて交換します。

オーバーホール作業を伴いますので費用は高めで最低でも15万円以上はかかるでしょう。

 

「修理か?買い替えか?どっちが正解なの??」

タウンボックスが故障!修理か?買い替えか?迷う…
その問題の正解を詳しく教えます。

↓ ↓ ↓

※故障してもいいと言う方は時間の無駄なので絶対見ないでください。

 

バッテリーが上がりやすい

三菱製時代のタウンボックスではある程度の距離を乗るとバッテリーが上がりやすい傾向になりやすいようです。

それなりの距離を乗れば、バッテリー自体も弱りますし、発電機であるオルタネーターの能力も幾分落ちますからそんなこと当たり前だ・・・と思う方もいることでしょう。

しかし、そうではなく、バッテリーも交換して新品、オルタネーターもバッテリー上がりを起こすほど能力が低下していない状態でもなることがあるのです。

そうなる条件はある程度の距離を乗ったモデルで、週に一回とか月に数回しかそのタウンボックスに乗らないといった使い方をした時です。

こういった使い方をしていると何が起こるのかというとベルトによって駆動されているものが錆びついてしまい動きが悪くなってしまいます。

タウンボックスでは1本のVベルトでオルタネーターとエアコンコンプレッサーを駆動していて、そのベルトにはクランクシャフトプーリー、オルタネータープーリー、マグネットクラッチ付エアコンコンプレッサープーリー、ベルトテンショナーのプーリーという複数のプーリーに渡って掛かっているわけですが、すべてのプーリーにおいて錆びやすい傾向が強く、特にオルタネータープーリーの腐食による固着が顕著に出ることから、それらのプーリーにかかっているVベルトに無理が掛かり、必要以上に減ってしまったり、毛羽立ってしまったり、外れてしまったり、切れてしまったりすることがあるのです。

これによって当然ながらオルタネータープーリーの回転が阻害され、オルタネーター自体の発電能力があったとしても発電量が少なくなり、バッテリーへの充電もおぼつかなくなるといった具合になります。

修理はクランクシャフトプーリーを含めたすべてのプーリーを交換、またはクリーニングするといった形で行います。

修理費用はクリーニングだけで5万円ぐらい、プーリー交換で8万円ぐらいかかるでしょう。

 

アイドリングが異常に低くなる

これはエブリィワゴンのOEM車として発売されたタウンボックスに非常に多く出ているトラブルです。

症状はアイドリングがかなり低くなってしまうこととスタート時のエンジンがもたつくといったものです。

アイドリングの不安定さをもたらす原因にはいろいろなことが考えられますが、エブリィワゴンのOEMであるタウンボックスではISCVを疑うのが常套手段です。

ISCVはアイドルスピードコントロールバルブと呼ばれるもので、インジェクション式の燃料供給を採用しているモデルにおいてアイドリングの回転数の制御をつかさどっているものです。

スロットルボディの一部として設けられていて、電圧降下やエアコンコンプレッサーの作動などといったエンジンに負担がかかる時にわずかにアイドルアップさせる機能を持ちます。

エアコンを入れるとアイドリングの回転数が高まるのはこのISCVのおかげです。

この部品は吸気系部品のひとつであり、エンジンが回り続けている間は常に空気が流れている部分ですし、EGRの夜排気ガスの影響やブローバイガスによってかなり汚れます。

その汚れによってISCVを詰まらせてしまったり空気の流れを悪くしてしまったりすることがあり、それによって空気の流量が変わってしまうことから正常なアイドリング制御をすることができなくなってしまうのです。

これがアイドリング回転数が低くなったり、スタート時にもたつく原因です。

修理としてはISCVをクリーニングすればいいのですが、こういった症状を持つもののほとんどがバルブ自体にガタが出ていることが多いので通常では、クリーニングだけではなく、そっくり交換することで行います。

修理費用は部品代込でだいたい2万円ぐらいとなります。


車の買い替えや処分を考える時は、あらかじめ自車の査定を忘れずに👇
👇👇
故障車・廃車を含む中古車査定を精選、おすすめはどっち?

 

-三菱, 車種別故障事例
-, ,