三菱 車種別故障事例

デリカD:5でよくある故障と修理費用

ブレーキオイルが無くなる

日本の法律ではドライバーは車に乗る前に必ず仕業前点検を行わなければならないことになっています。

オイル類や冷却水の量、タイヤの空気圧などを車に乗る前に確認して異常がないことを確認してから運転しましょうということですが、これを怠るとかなり怖い思いをするという一例がデリカD:5のトラブル傾向としてあります。

症状としては突然にブレーキが効かなくなるというものです。

最初の症状としてはメーター内にあるインフォメーションディスプレイに「ASC異常、販売店に連絡してください」といった表示がされるといったことから始まります。

そこで急いで道路の端に止めようとブレーキを軽く踏んだところ全くブレーキが効いている感覚がありません。

そこで更に強く深くブレーキペダルを踏んだところそれでもブレーキが効きません。

更にブレーキペダルを強く踏んだらとうとうブレーキペダルが底をついてしまいました。

その場はとりあえず冷静になってエンジンブレーキとサイドブレーキをうまく使って停止することができましたがかなり怖い思いをしたことに間違いありません。

さて、こういったことになった原因は何でしょうか。

調べてみたところどうやらブレーキオイルがすっかり抜けていてリザーバータンクも空っぽになっていました。

ブレーキオイルが入っていなければどんなに優れて車でもブレーキを効かせることなどできません。

どこかから漏れていたわけです。

漏れていた場所はブレーキマスターシリンダーというブレーキシステムの根幹となる部分からでブレーキマスターシリンダーの内部になるゴム製のカップ、パッキンみたいなものが劣化で抜けてしまい、ブレーキオイルの漏れと油圧を作ることできなかったわけです。

この故障を引き起こしたのは15万キロ以上も乗っている過走行車ですが、過走行車だからといって簡単にブレーキオイルが漏れてブレーキが効かなくなってしまってもいいというわけではありません。

実はデリカD:5に採用されているブレーキマスターシリンダーに使われているゴム系の部品は劣化が早く、ここまで危険な状態になることは珍しいですが、ブレーキオイル漏れや1系統だけブレーキがあまくなるということはよくあるそうです。

特に10万キロを超えるような場合でよくみられるようです。

自動車のブレーキシステムはブレーキペダルを踏むことで、ブレーキマスターシリンダー内のピストンが動くことによって作られる油圧によって機能します。

ただ、人間の足でブレーキペダルを踏んだだけの力では、ブレーキパッドを強く押し付けることができないため、ブレーキブースターとかマスターバックと呼ばれるところでエンジンの負圧を利用してブレーキマスターシリンダーのピストンを動かす力をアシストするような構造も取り入れられていますが、おおもとはすべてブレーキオイルの油圧によって制動力が作られています。

ブレーキが効かなくなるということは非常に恐ろしいことですのでそういったことないようにという対策も取られています。

その1つが油圧の二系統化、ブレーキはブレーキマスターシリンダーで作られる油圧で作動するといいましたが、その油圧を作り出しているおおもとのものはブレーキオイルです。

このブレーキオイルがなければ油圧など作れなくなるわけですが、どんな車でも絶対にこのブレーキオイルが漏れないということはなく、どこか漏れる可能性が常に高い状態にあると理解しておきましょう。

そういった中で、例えばどこか一か所のブレーキホールが切れてそこからブレーキオイルが漏れてしまった時にすべてのブレーキが能力を失ってしまっては、まさかの時にどうすることもできません。

そこでどんな車でも油圧系統を2つに分けで、片方の油圧系統でブレーキオイル漏れが起きてもダウンするのはそのブレーキオイルが漏れている方だけで、もう片方の油圧系統には影響が出ないようになっているのです。

デリカD:5の場合は、右前と左後で一系統、左前と右後で一系統といった形を持ちますからたとえどちらかからブレーキオイルが漏れても片方は大丈夫なためブレーキが全く効かないということにはならないはずです、少なくともその時点では・・・。

それがなってしまったというのはドライバーが片方のブレーキ系統の不具合が起きていることに気が付いていない状態で乗り続けてしまったということは言えます。

片方のブレーキ系統が全く問題なくても、もう片方でブレーキオイルが漏れていれば、そちらにリザーバータンクからオイルが流れていってしまい、しまいにはカップ内は空っぽになります。

そうなると問題のない方にエアーが噛むことになり、そちら側のブレーキも効かなくなってしまうわけです。

片側のブレーキ系統がおかしい時点で警告灯が点いているはずですし、ブレーキの効きも悪くなっているからわかるはずなのですがきっとこのドライバーは相当鈍感か、そういったことに普段から気を使っていないで乗っているのでしょう。

このトラブルは、機械的な故障とヒューマンエラーが重なって起きたことといえます。

ヒューマンエラーだけはどうすることもできませんが機械的な修理はブレーキマスターシリンダーのオーバーホールを行い、消耗品をすべて交換するかそっくり交換します。

オーバーホールでだいたい4万円ぐらい、そっくり交換でだいたい6万円ぐらいかかります。

 

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アイドリングの不調とエンジンチェックランプ点灯

これはそこそこ走行距離が進んだデリカD:5のガソリンエンジンモデルによくあるトラブルです。

症状としては、アイドリングの不調やエンジン回転数のハンチング、エンジンチェックランプ点灯、「販売店に連絡してください」の表示といったものが出ます。

アイリングの回転数が不安定であることやエンジンの回転数を一定に保てない症状を出すトラブルにはいろいろな原因が考えられますが、ほとんどの場合吸気系トラブルであることが多いです。

実際に端末をつないでエラーコードを見てみると、P0171が出ています。

このコードは燃料が薄いことを表しますがだからといって、インジェクターがおかしいとか燃料ポンプがおかしいとすぐに燃料系を疑ってはいけません。

混合気の割合で燃料が薄いということは、燃料供給量が少ないということの他に空気量が多いとも取れます。

燃料が薄いといっても絶対量ではなく、エンジンが必要とする一定量の混合気内での割合でガソリンの量が少ないということを表しているのです。

しかし、デリカD:5はインジェクション式です。

エアフローセンサーで吸気量と吸気温度をはかり、それに見合ったガソリンをインジェクターから噴射しているはずなので、燃料が薄いということ基本的にはあり得ません。

それなのに燃料が薄くなってしまうということであれば、単純に考えればどこかで余計な空気を吸っているということが可能性のひとつとして考えられるわけです。

デリカD:5のガソリンエンジンはNAですので、構造は非常に単純で、エアクリーナーボックスから空気を吸って、エアフローセンサーを通って短いインテークパイプ、スロットルボディ、サージタンクと流れてインテークポートにあるインジェクターで適量のガソリンが噴射され、混合気となってからシリンダー内にはいります。

要するにこの行程の中のどこかで空気を吸っていることになりますが、一番疑わしいのがインテークパイプでしょう。

このインテークパイプはボディに固定されているエアクリーナーボックス、エアフローセンサーとエンジンと共に微妙に動くスロットルボディとの間をつなぐ樹脂製のもので柔軟性を持たせるために途中が蛇腹になっています。

このインテークパイプが経年劣化やエンジンの熱、振動などによって痛めつけられ、硬化してしまったところに振動によるストレスがかかり、ひび割れを起こしてしまうことがあります。

この部分にひび割れができるということは、エアフローセンサーの後ろで空気を吸っているということになりますのでECUにはこの部分で吸った空気量のデータは伝わっていませんので、それを除いたエアフローセンサーで検知した空気量に見合った燃料しか噴射していないので、空気量が多くなる、そして事実上の燃料が薄くなるということになるわけです。

修理は亀裂の入ったインテークパイプを新しいものに交換することで行います。
部品代2000円ぐらいと工賃1000円ぐらいで直すことができます。

 

デリカD:5定番トラブル

デリカD:5でほとんどの方が経験するのがCVTからの異音でしょう。

加速する時や減速する時にエンジンルームといいますかフロア下あたりから「ウィーン」とか「ウゥーン」といったうなり音みたいな音が聞こえてくるヤツです。

これはデリカD:5に搭載されているCVTの既知のトラブルですので、修理はCVTを交換することでしかできません。

CVTを交換するとなると修理費用も相当掛かります。

新品部品を使って直すと工賃込みでだいたい50万円から70万円ぐらい、リビルトパーツを使って直す同じく工賃込みで30万円ぐらいとなります。


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