スズキ 車種別故障事例

スペーシアでよくある故障、持病と修理費用

CVTから大きな異音が聞こえる

スペーシアにはトランスミッションととしてCVTが搭載されていますが、変速幅を広げるために副変速機が付けられています。

メインとなる変速機はCVTそのままで、金属ベルトと2つのプーリーで構成されていて、プーリーの合わさる幅を変えることで金属ベルトが掛かる有効径を変化させることで無段階に変速させることができるようになっていますが、効率の良い変速、言うなれば燃費がよくなる変速を行うには、より広い変速幅が必要となります。

変速幅を広げるにはできるだけ大きなプーリーが必要なのですが、軽自動車のエンジンルーム、特に軽スーパーハイトワゴンのエンジンルームは非常に狭く、大きなプーリーを内蔵した大きなCVTを積むことができないのです。

そこで考えたのが副変速機というもので、1つのプーリーに組み合わせで2通りの変速幅を持たすことができたのです。

スポーツタイプの自転車の変速機と同じです。
リヤタイヤに5段変速があって、ペダルの付けられているスプロケットのところに2段変速が付けられているといったものです。

この自転車では5段変速となっていますがスペーシアのCVTではこれがメインの変速機となり、ペダルのところにある二段変速がスペーシアのCVTで副変速機になるということです。

自転車では10段変速として変速段数も変速幅も広がりますがCVTの場合はメインの変速機に段数という概念がありませんので段数はわかりませんが変速幅が広がることは確かです。

構造的にはメインの変速機はベルト変速ですが副変速機はギヤ式の二段変速機です。

こうしてみるとメリットが多くていいことづくめのように見えますが実はとても制御が難しくそれが原因となるトラブルが起きています。

症状としては上り坂など負荷のかかる道路を走っていてアクセルペダルを一度緩めて再度踏み込むといったような再加速を行うようなアクセルワークをとるとCVTからまるでクラッチを切らないで無理やりギヤを入れたマニュアルトランスミッションみたいな重くて大きな衝撃にも似た音がするというものです。

実はこの音は副変速機のギヤがぶつかる音で、本来であればトルクを抜いた状態で副変速機のギヤを変えるものなのですが、ギヤにもベルトにも負荷がかかった状態で少しでもトルクを抜くタイミング、ギヤを変えるタイミングがずれてしまうとギヤ同士がぶつかってこういった大きな音がするようになってしまいます。

問題はタイミングがずれる理由です。
CVTは電子制御ですが直接的に操作を行っているのは油圧で、その油圧はCVT内部油圧ポンプで作られ、バルブボディなどで制御されているですが、そのバルブボディがCVTオイルの汚れなどで詰まってしまい正常なタイミングで制御することができなくなってしまいます。

要するにCVTオイルの交換を怠ったことで起きているということになります。

実はどうやらこのバブルボディ、形状的に詰まりやすいようでたくさんの方からも同じ症状の訴えがあったようで対策品が出ています。

修理はバルブボディ、部品名トランスミッションコントロールバルブを対策品に交換することで行います。
費用は基本的にクレーム処理となるため無償となりますが、仮に有償ですと5万円ぐらいかかります。

 

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エンジンルームからのビビり音

これは初期型のスペーシアでかなり多く出ているトラブルで対策部品が出る騒ぎになっているものです。

症状としてはエンジンの振動にあわせてけたたましくなるビビり音です。

アイドリングでもカタカタとうるさいのにアクセルペダルを踏んでエンジンの回転数を高めるとカタカタが大きくなってしまいにはガタガタガタといった音になります。

音の出どころを調べて見ると何とエンジンブロックとマフラーをつなぐ金属製ステーが真二つに割れているではありませんか。
このステーはエンジンブロックにマフラーを固定させるためにつけられているものでエンジンの振動によって常に揺さぶられています。

しかし、マスが違うため振動の周期が違うものとなり、特にマフラーの方が大きく揺さぶられるため、その間で大きなストレスが発生することから経年劣化も手伝ってぱっくり割れてしまうのです。
このステーが割れてしまうとより一層マフラーの方が大きく揺れることになりますので、破断面同士が干渉しあって大きな音を立てるようになってしまいます。

修理はのステーを交換します。
実はこのステーには厚みを1mmほど厚くした強化品が対策品として出されているのでそれに付け替えることになります。

だいたいがクレーム処理となり無償修理になることが多いですが、実費でも部品代として600円ぐらいと工賃3000円ぐらいで直すことができるでしょう。

 

軽スーパーハイトワゴンの弱点

スズキのスペーシアは、ダイハツのタントの次に発売された軽スーパーハイトワゴンであるパレットの後継モデルとして作られているモデルで当然ながらスペーシアも軽スーパーハイトワゴンとして作られています。

軽スーパーハイトワゴンはある意味で画期的な車で、それまではどうやって広い面積を確保するのかということで室内長と室内幅だけに注目して車作り医励んでいたわけですが、ご存じのとおり軽自動車にはボディサイズの規格があって、全長と全幅は既にギリギリまで使いきっているモデルがほとんどだったのです。

しかし、あるところでそれまで全く考えておらず、唯一まだ規格寸法ギリギリまで使いきっていなかった全高に目をつけてそれを実用化した車を作ったのです。

それが三菱にミニカトッポで、それをどういうわけか売らなくなってしまったことからダイハツがそのアイディアを拝借して発売したのがタントで、そのライバルとして作られたのがパレットでありスペーシアなのです。

タントはムーヴベース、スペーシアはワゴンRベースとなりますが、どちらにしても軽スーパーハイトワゴンとしてつくりかえたことでとても大切なものを失いました。
それがボディ剛性です。

もともと軽自動車は低価格の大衆車、実用車として作られているの車ですので構造的に剛性感が乏しいシャシーを持っているものですが、その弱さをボディでなんとか取り繕う形を作られているものがほとんどです。

しかし、全高が異常に高い軽スーパーハイトワゴンのボディではボディ剛性を補強することができないのです。

広いキャビンをとるため四隅に追いやられたフレーム、長いピラー、両側スライドドアにリヤハッチといった大きくてたくさん作られた開口部、このようなつくりでは例えこれが軽自動車でも満足のいくボディ剛性を得ることができません。

その結果が走るたびにあちこちから聞こえてくる異音です。

スペーシアで多いのはダッシュボードの奥からのキシミ音、スライドドアを開け閉めするときに聞こえる「ポコン」といった音、リヤハッチのインテリアパネルからのビビり音、段差を斜めにのりあげる時のボディ全体からのビシッ!という音です。

日本人は自動車の異音にうるさい国民であるなどといわれていますが、仮にそうでなくてもスペーシアの異音は気になることでしょう。
しかし、これは仕様ですので直すことはできません。

絶対に出なくなるという保証はありませんが社外品として市販されているボディ剛性強化パーツを取り付けると多少は静かになります。


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