ボディは違えどもボディ剛性は同じ
タントエグゼはタントがあまりにもチープに作られてしまったことをリカバリーするために作られたもモデルです。
内装もこれでやっと一般的な軽自動車とおなじぐらいになりましたし、内装だけでなくボディも新たなものが与えられるようになりました。
シャシーは全く同じながらボディが変更になったことでグレードアップされたのはインテリアの質だけでなく、ピラーレスのスライドドアを廃止してヒンジドアにしたこと、そしてタントよりも全高を約2センチほど低くしたことで得られたボディ剛性の向上です。
ベースとなっているタントはとにかくボディ剛性に関してはひどい車です。
それは現行モデルでも全く同じなのですが、道の悪いところを走るとまるで平ボディのトラックの荷台のように大きく捻じれてボディ全体がサスペンションと化する、そのねじれが元に戻らない、ボディが変形してしまったことでボディパネルのチリが合わない、スライドドア、リヤハッチの立て付けが悪くなる、キャビン内のあちこちからいろいろな異音が聞こえてくる、まっすぐ走れない、ステアリングホイールが取られるなどといったいろいろな症状をたった5000kmぐらいで発症します。
タントエグゼではボディが変わったことでタントの最大の弱点となるボディ剛性の低さを多少改善することにも成功しました・・・しかしながらシャシーが全く同じでそれ自体がかなりフニャフニャに作られているのでボディだけでなんとかしようとしても効果はあまり高くありません。
そもそもどうしてタントが・・・いやダイハツの車の剛性感が低いのかというと、それはトヨタグループの企業らしくコスト削減策を第一に考えているからです。
生産コストを下げるにはいろいろ部分の部品点数を減らし、それぞれの部品の単価を安くしなければなりません。
例えばそういったことをエクステリアで、インテリアで行ったとすると消費者の目でもはっきりとわかる質の低下が起きてしまいます。
トヨタグループは半ば消費者をだまして車を売っているようなところですので、消費者の目で分かってしまうのははっきり言ってかんばしくありません。
ならば質を低下させても一般的な消費者に分からない部分はどこか?という用の考えた結果、すべてが覆われて直視できない、そして質の低下がはっきりわからないシャシーやフレームという答えが出たのです。
確かにただ単に移動手段として乗っている方にボディ剛性の低さやサスペンションの動きなどわかりませんし、唯一わかりやすいといえる異音も「古くなったから」とか「走行距離が進んだから」といったようなことで妥協してしまいます。
フレームやボディに使う鋼材の質を落として単価を安くし、フレームやパネルに使う鋼材の厚みを薄くして使用量を少なくすることで見た目を安っぽくさせずにコスト削減を果たすことができるわけです。
タントはこれが極端に行われた軽自動車で、それをつかってつくったタントエグゼもボディの変更による改善があったとしてもムーヴやミラなど比べるとはるかにボディ剛性が低くなっています。
轍にステアリングホイールが取られる、異音が発生する、常に修正舵を与えなければならないといった症状は残念ながらタントエグゼではっきりとあらわれるでしょう。
修理ですが、もともとそういった作りをされているわけですから仕様ということあきらめる必要があります、従って修理することはできません。
「修理か?買い替えか?どっちが正解なの??」
タントエグゼが故障!修理か?買い替えか?迷う…
その問題の正解を詳しく教えます。
※故障してもいいと言う方は時間の無駄なので絶対見ないでください。
CVTのリコール
これはタントエグゼと同時期に作られたダイハツの軽自動車のほとんどが該当するリコールです。
不具合の出る場所はCVT、症状としては異音、走行不能、エンジンストップといったことが起こります。
CVTは2つのプーリーと金属ベルトによって構成されているもので、2ピース構造になっているプーリーの幅を変化させることでプーリーと金属ベルトの有効径を変化させることで無段階で変速させることをできるようにしたものです。
クラッチ機構としてはオートマチックトランスミッションと同じトルクコンバーターが使われていますが、それ以外の部分は全く違う構造を持ちます。
言葉にしてみると単純な構造のように思えますが、実際には構造は単純ですが制御や強度確保が難しく、いろいろな自動車メーカーのいろいろなモデルでCVTがらみのトラブルが多発しています。
しかしこのタントエグゼなどに出されたリコールはそういった構造的なものを起因とするトラブルではなく、コスト削減が行き過ぎたことで起こったものです。
CVTには回転する部分がたくさんありますが、その回転する部分の回転をスムーズにするためにボールベアリングが入れられています。
しかしこのボールペアリングを作る際にコストを削減するために安い単価、短納期ので発注したことで部品としての質が悪くなってしまい、ボールベアリングの動きが悪いものが出てきてしまったのです。
ダイハツも生産工程でのチェックを怠っていたため、動きが悪いものがあってもそのままCVTに組み込んでしまい、車体に取り付けてしまったのです。
ボールベアリングの動きが悪い中で無理やり回そうとするとどうなるかというと、内部の金属ボールやそれを支えている部分に異常摩耗が起こりガタが発生します。
ガタが発生したことで輪をかけてまわりが悪くなってしまったところで更に無理やり回すと今度は内部の金属ボールがボールベアリング本体から飛び出してしまい、ボールベアリングはベアリングとしての機能を失いますし、飛び出した金属ボールがベルトやプーリーの間などに挟まってしまい、もはや正常な機能を果たすことができなくなってしまいます。
その結果が走行中の異音、変速不能、変速動作中の大きな振動、CVTのロック、エンジンストップという症状として現れます。
修理としてはCVTの交換を行うことになりますがリコールですのですべて無償修理となります。
クランクポジションセンサーのリコール
これはKF型エンジンを搭載しているダイハツの軽自動車すべてにおいて発表されているリコールです。
症状としては走行中に突然エンジンが止まってしまったり、エンジンを掛けることができなくなってしまうというものです。
トラブルの原因はクランクポジションセンサーの故障でクランクポジションセンサー自体の作りが悪く内部にあるコイルが弱いようで、高回転域を多用した走りを頻繁にするとエンジンの振動によってクランクポジションセンサーの内部のコイルが破断してしまい機能を果たさなくなってしまうというものです。
タントエグゼのエンジンは最近の車と同様にECUによって制御されています。
ECUはいろいろなところにつけられているたくさんのセンサーからの信号を使って最適な状態になるように鮮魚信号を各電子部品に出します。
そういった仕組みの中でクランクポジションセンサーというセンサーが壊れてしまい、信号を全く出すことができなくなってしまうのは致命的です。
特にクランクポジションセンサーはエンジン回転数やクランクシャフトの回転位置を検知するという非常に重要な信号を出すところですのでここからの信号を得ることができないとなるとまともにエンジンを動かすことができなくなります。
修理としてはクランクポジションセンサーを対策品に交換することで行います。
リコールですので、修理費用はもちろんのこと無償です。
車の買い替えや処分を考える時は、あらかじめ自車の査定を忘れずに👇👇👇