エンジンを止めてもカーナビゲーションシステムが消えない
NMKV開発、三菱生産のOEM車のデイズ、三菱からeKワゴンとして発売されているものと同じモデルですが、このモデルの初期型にエンジンを止めて、さて車を降りようかと思ってもカーナビゲーションシステムの画面が消えない、そしてキーロックをしようとすると警告が表示されるという状態になるというトラブルが起きています。
このトラブル、面白いことに出る時と出ない時があるらしいです。
カーナビゲーションシステムの画面が消えない、キーロックをすると警告が出るということで共通していることはエンジンは止まっていてもどこかしらに何かの電源は入りっぱなし、カーナビゲーションシステムの画面がついているということはアクセサリー電源が切れていないことを指します。
エンジンスイッチ装着車とキー仕様車では若干制御が違いますが、エンジンを止めてもアクセサリー電源が切れないということはキー仕様車であればキーが抜けないいでしょうし、正常な状態ではありません。
ということはどこかでトラブルが起きていて、アクセサリー電源だけがきれなくなっている、強制的にアクセサリー電源だけが流れているということになります。
こういったトラブルが起こる時はセレクターレバーの部分についているシフトポジションスイッチを疑うのが常套手段です。
シフトポジションスイッチはオートマチックトランスミッションモデルやCVTなどといったいわゆるAT車と呼ばれるものにつけられているもので、トランスミッションがPレンジに入っているかどうかをチェックする部分です。
実際にはトランスミッションの状態ではなく、セレクターレバーの位置で判断しているのですが、それによっていろいろな制御がされています。
そのほとんどが安全や防犯面で機能するものなのですが、例えばエンジンスタート時の飛び出し事故を防ぐためにPレンジに入っていなければエンジンを掛けさせない、スターターモーターを回さないとか、Pレンジ以外の位置で車から離れさせないようにとキーロックができないようにしたりしています。
実はこういった制御の中でPレンジに入れてからエンジンストップをしないとアクセサリー電源を切れなくするという制御が入っていて、今回のトラブルはこれがおおもとの原因となっているようです。
要するにセレクターレバーの位置を検知するシフトポジションスイッチの故障でPレンジに入れていてその回路ではPレンジに入っていない、DレンジやNレンジなどに入っていると間違った判断がされていて、「セレクターレバーの位置がその位置だったら車から降りてはいけませんよ、Pレンジに入れなおしてください」ということで、アクセサリー電源を切らずにカーナビゲーションシステムの機能や外部からのキーロックをはねつけるようになってしまうわけです。
シフトポジションスイッチは電気的に単純なスイッチであるため、デイズ以外でも良く壊れます。
セレクターレバーを激しく動かしたり、頻繁にPレンジと他のレンジの間を行ったり来たりするような動作をすると壊れやすいようです。
症状が毎回出るのではなく、出る時と出ない時があるというのもシフトポジションスイッチが完全にこわれていて断線して知るのではなく、接触不良を起こしていてある時は通電、ある時は断線といった状態になっているということがわかります。
修理としては接触が悪くなったシフトポジションスイッチを新しいものに交換することで行います。
インパネを取り外しての作業となりますので少々工賃がはずみますが、部品代が1500円ぐらいと比較的安いので工賃あわせても1万円ぐらいで済むことでしょう。
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エンジンを掛けることができなくなる可能性がある
これはデイズシリーズ、eKシリーズに発表されたリコールです。
まずトラブルの起こる場所ですがそれはスターター機構となります。
自動車のスターター機構というのはフライホイールなどにつけられたリングギヤというものにスターターモーターのピニオンギヤを噛み合わせて、スターターモーターを回すことでクランキングを行い、初爆を与えるという仕組みになっています。
ただ、エンジンがかかってしまえばスターターモーターのピニオンギヤとリングギヤの結合は必要なくなり、むしろ余計な抵抗ということで切り離したいわけです。
そこでスターター機構のひとつとして、スターターモーターに電源入った瞬間、要するにスターターモーターをこれから使おうとする瞬間にスターターモーターにギヤを開始間接的につながっているギヤを縦にスライドさせて、その時だけリングギヤとの結合状態を作り、エンジンがかかりスターターモーターが必要でない状態になったら先程とは逆の方向にスライドさせてピニオンギヤとリングギヤの結合を解除させるという構造が付けられています。
通常、エンジンを掛ける時はトランスミッションはPレンジかNレンジであるわけで、いわゆるクランクシャフトとトランスミッションとの結合がない状態、エンジンが単体でフリーになっている状態の中で行うのが一般的なのですが、ドライバーの中にはせっかちな人がいるもので、まだスターターモーターがエンジンに初爆を与えている途中でセレクターレバーを操作してDレンジやRレンジなどに入れてしまう方がいます。
エンジンがまともに動いていない状態でセレクターレバーを走ることができる位置に入れるということはトルクコンバーターが正常に機能していないため、ギヤの入っているトランスミッションとクランクシャフトがある意味で直結されている状態で動きが悪くなっている形となります。
その状態でクランクシャフトがフリーの状態を想定して機能するスターター機構が動くということは何かしらの無理がかかるということになるわけです。
この状態ですとトランスミッションと半結合状態で重たくなったリングギヤをスターター機構のピニオンギヤが無理やり回そうとするわけで、想定外の力が加わることでそれらのギヤが破損してしまうのです。
リンクギヤの一部が破損したり摩耗したりすれば異音の発生源となりますし、スターターモーター側のギヤが破損してしまえば、スターターモーターが空転してしまいますのでエンジンがかけられなくなります。
こういった異なる可能性があるためリコールが出ました。
対策としてはECUの制御プログラムを書き換えて、スターターモーターが起動中に変速操作ができないようにしました。
ドアミラーがグラグラになる
寒い冬によく起こるトラブルです。
デイズにはグレードや設定によってドアロックの開閉によってドアミラーの折り畳みも同時に行うドアミラー連動機能というものが使えます。
駐車中にドアミラーが邪魔にならないですし、遠くから見てもキーロックをしたことが視覚的に確認できるので非常に便利なのですが、それが突如として機能しなくなり、挙句の果てにバキッと音がした後、全く機能せず、更にドアミラー自体がグラグラで固定することすらできなくなってしまうというトラブルがよく起こっています。
原因はドアミラーを倒したり開いたりするギヤボックスの一部のギヤが割れてしまうことです。
この症状が出るのは寒い冬に朝一番でキーロックを解除した時で、どうやらドアミラーの可倒部分が凍り付いてしまって全く動かない状態になっているところで無理やり電気モーターでドアミラーを展開させようとしたために内部の樹脂製のギヤに必要以上の荷が掛かり、ギヤ自体も寒さから割れやすくなっている状態になっていたので真っ二つに割れてしまうというわけです。
この部分はドアミラーの折り畳み・展開だけではなく固定にも使われていますのでグラグラになってしまうのもわかります。
修理はこの割れたギヤを交換するのですが、ギヤだけの部品供給がされていないので内部のコントロールユニットごと交換することになります。
部品代として約8300円ぐらい、工賃も8000円ぐらいかかります。
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