CVTのオーバーヒート?
レガシィツーリングワゴンの後継モデルとして、またインプレッサのステーションワゴンモデルとして作られていたレヴォーグですが、このモデルには170psのターボエンジンを備える1.6リッターエ
ンジンモデルと300psのターボエンジンを備える2リッターエンジンモデルの2つが用意されていて、どちらもクラス的には優れた動力性能を持っていることから一部ではスポーティーステーションワゴンなどといわれています.
ただ非常に残念なのがトランスミッション、そういった車に作ったのであればマニュアルトランスミッションとまではいかなくてもせめて多段式のオートマチックトランスミッションをつけてもらいたたったものですが、全グレード共通でCVTが搭載されてしまいました。
昔のCVTと比べるとだいぶダイレクト感を得ることができるようになりましたがメリハリのない走りや滑りは相変わらずです。
それにスバルのCVTは構造的に少し無理があるせいか、エンジン横置きFFレイアウト用のCVTと比べると圧倒的な容量不足であるようでオイル管理や温度管理を怠るとすぐに動きがおかしくなってしまいます。
このトラブルもそういった類のものです。
症状としては、高速道路をそれなりのスピードで走っている時に突然にメーター内にあるAT油温警告灯が点滅したと思ったらそれと同時にまるでギアが抜けてしまったかのようにエンジン回転数だけが高まり、レブリミットに当ててしまったと思ったら今度はいくらアクセルペダルを深くまで踏み込んでも100km/h以下しかスピードが出なくなりました。
インフォメーションディスプレイには「CVTシステムチェック 点検を受けてください」の表示もされていました。
路肩にとめて、エンジンを一度切ってから再度エンジンスタートしてもAT油温警告灯の点滅は相変わらずで、恐る恐る走り出しても100km/h以上のスピードは出ませんでしたといった感じです。
この症状からすると何か重大なトラブルが発生していてフェイルセーフモードに入っているようですが、AT油温警告灯の点滅とインフォメーションディスプレイの内容を見るとどうやらCVT関連にトラブルが出ているようです。
レヴォーグに搭載されているCVTはよくあるCVTではなく、エンジン縦置きにあわせて作られたリニアトロニックと呼ばれるもので、トランスミッションケースの幅がそれほど取れないことから金属ベルトも短く、プーリーの径も小さく作られていることから常に高回転で回るような仕組みになっています。
だからでしょうか、ちょっとでもエンジンやCVTに負担がかかる運転をするとすぐにCVTオイルの油温が上がってしまい、正常な制御ができなくなることからしばしばこういったフェイルセーフモードになってしまうことがあるようです。
ただ今回はただ単に高速道路を走っていただけですので、CVTがフェイルセーフモードになってしまうのはおかしな話です。
CVTオイルもきれいなものが適量入っていますし走行距離もそれほど進んでいない、それに面白ことにエンジンを止めて数時間おいておくとCVTが冷えるせいか、何の問題もなく走ることができるようになってしまうそうです。
ECUの故障履歴にはCVTに異常があるということだけが記録されているだけでそれ以上のことはここから知ることができませんが実はこういったトラブル、1.6リッターエンジンモデルでよく起こっているそうです。
原因は不明なのですが、CVTの油温センサーが敏感であることが多いらしく、一時的に過敏となり、CVTのコントロールユニットがちょっとした温度上昇でも異常と勘違いしてフェイルセーフモードにしてしまうことがあるそうなのです。
これはある意味でCVTの当たりはずれであることがわかっていますので、完全に直すためにはCVTをそっくり交換しなければなりません。
トラブル内容がトラブル内容だけに新品部品を使っての修理となりますので、費用も部品代・工賃あわせて30万円ぐらいかかることになるでしょう。
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ステアリング(ハンドル)を回すと異音がする
このトラブルはスバルが生産するモデルのほとんどに出ているものです。
症状としては据え切りや低速域でステアリングホイールを回し、フロントタイヤの向きを大きく曲げた時に、フロント周りからコクンとかコキンとか、ギュッなどといった音がするというものです。
出やすいのは、朝一番でエンジンを掛けた時のような車をしばらく放置していた後に乗った時の直後だけで、運転中にずっとその症状が付きまとうということではありません。
ステアリングホイールを回した時に異音がするという症状はいろいろな部分の不具合が考えられます。
例えば、パワーステアリング機構のガタとか、タイロッドのブッシュとかナックルのガタとかハブベアリングのガタといったようにざっと考えただけでもこれだけのものが想定できます。
こうなると一つずつチェックしていって消去法で探していくしかないのですが、レヴォーグの場合は何もする必要はないでしょう。
実はこの症状はフロントサスペンションから出ている音なのです。
レヴォーグのフロントサスペンションにはマクファーソンストラット式というサスペンション構造が採用されていますが、このサスペンションは構造的にタイヤの角度を変えるとショックアブソーバーやコイルスプリングなどが一体式となったストラット全体がねじれる方向に曲がるようになっています。
ストラットは下側はナックルのボルトで固定され、そのナックルはロアアームにベアリングを介して支えられています。
対して、上側はアッパーマウントという部分を介してボディと結合され、この2点で保持されています。
この状態でステアリングホイールを回してタイヤの向きを変えると下側はベアリングが入っているので抵抗も少なく回るのですが、上側はノーマルのストラットですとゴムで支えられているような形となっていて若干抵抗があるです。
この部分のまわりが悪くなるとアッパーマウント自体に捻じれる方向の力が加わり、それがコイルスプリングにも伝わります。
この状態で更にタイヤの向きを変えていくとアッパーマウントもコイルスプリングも捻じれる力に耐えられなくなり、固着気味のアッパーマウントを一気に回そうとする力が発生して、一気にある程度の角度が回るようになるのです。
これが起こった時に出る音がコクンとかカキンとかギュッといったもので、ストラットにたまった捻じれる力が一気に抜けて瞬間の音です。
ですので、これは異常ではありません。
そのままにしておいてもどこか壊れるということはありませんが、どうしても気になる場合はディーラーに言ってみるといいでしょう。
場合によっては無償交換になる可能性があります。
O2センサーの信号異常で警告灯の点灯
レヴォーグに乗っている方でこの症状にあった方も多いのではないでしょうか。
症状はエンジンをスタートしたときに出る警告灯のオンパレードです。
エンジンチェックランプ、アイドリングストップ警告灯、車線逸脱警報OFF表示灯、プリクラッシュブレーキOFF表示灯、パーキングブレーキ警告灯、EyeSight警告表示、スポーツモード表示の点滅、インフォメーションディスプレイの「直ちに停車し販売店へ連絡」の表示といったようなとても賑やかなメーター周りになるものです。
これだけいろいろは警告表示がされているのだから相当ひどい状態で重大な故障が起こってしまっていると思いがちですが、実は機械的にはどこにも壊れている場所はありません。
レヴォーグでこの症状が出るのはO2センサーが誤検知しているからです。
O2センサーは排気ガス内の酸素量を測ってそのデータをECUに送る目的で付けられているもので、ECUはそのデータから燃焼状態を知り、それをすかさずフィードバックして正常な燃焼状態を作ろうとします。
そのデータが異常なデータとなっていたのでECUは何か起こっているのかもしれないということでエンジンチェックランプを点灯するようにしたようなのです。
エンジンチェックランプ以外の警告灯の点灯や警告表示がされたのは、エンジンチェックランプが点灯すると必ずなるようになっているからでそれぞれの部分で何かが起こっているわけではありません。
このトラブルの原因となるのO2センサーなのですが面白いことにO2センサー自体は無傷で、そこから出される信号を受け取るECU内部の制御プログラムがおかしかったことが本来の原因であることがわかっています。
ですので修理はECU内の制御プログラムの書き換えを行うだけで終わります。
費用はほとんどの場合、無償となるでしょう。
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