マツダ 車種別故障事例

ファミリアバンでよくある故障と修理費用

CVTが変速していかない

マツダjは1994年から商用車の自社生産を取りやめて、すべてを他社からのOEM供給モデルでまかなうことになりました。

その1台がこのファミリアバンで、日産のADバンの供給を受けて販売しています。

このモデルでは当時の商用バンとしては初めてとなるCVTがトランスミッションとして搭載されています。

CVTは金属ベルトと2つのプーリーによって構成されている無段変速式トランスミッションですが、当時も今も強度不足によるトラブルが乗用モデルでたくさん出ていました。

特にトヨタ、ダイハツのCVTは走行距離が数万キロ進むだけで、変速ができなくなったり、CVTなのに段付き変速になったり、大きな変速ショックがあったりと散々でした。

乗用モデルは商用モデルと比べて、負荷や使用頻度も走行距離も全てにおいて少ないものですがそれでもこれだけ簡単に壊れてしまうのでは負担の大きな商用モデルなどに積むことなどできません。

そういう理由からそれまで商用モデルにはマニュアルトランスミッションか多段式のオートマチックトランスミッションが搭載されていたのです。

その中でこのファミリアバンとそのOEM元モデルのADバンでは、あえてCVTを搭載しました。

その理由はふたつ、1つはADバンの乗用モデルであるウイングロードでCVTを搭載しており、共通化することで生産コストを抑えることができるから、そしてもう1つが日産のCVTが商用モデルでも耐えられるほどの耐久性を持つことができたからです。

日産のCVTは、日産グループの子会社であるジヤトコ株式会社で作られているもので、昔からこのジャトコで作られたトランスミッションは耐久性が高いことで有名で、CVTも同様にトヨタやダイハツ、スバルなどが作るCVTよりはるかに壊れにくい、トラブル件数も極端に低くなっています。

しかしどんなものでも壊れる時は壊れます。

ジャトコ製のCVTでも変速ができない、一番変速比の低いところで固定されてしまうというトラブルが出ています。

実はこのトラブル、ジャトコ製のこの時代のCVTに多く出ているトラブルで、原因も解明されています。

原因はステップモーターの故障です。

CVTは左右の部品で構成されているプーリーの幅を変えることで金属ベルトがプーリーと接する部分の径、有効径がかわり、それによって変速比を変えていくことで無段変速を可能としているものですが、ステップモーターはプーリーの右側と左側との間隔を調整するためにつけられている電気モーターである意味、実際の変速動作はこのステップモーター次第ということになります。

そのステップモーターが内部的な電気故障でまったく動かなくなるということは、プーリーの2つの部品の間隔を変化させることができない、言うなれば変速することができないということになるわけです。

自転車のギヤチェンジで、ギヤチェンジレバーを動かすレバーが壊れて動かなくなっているのと同じことです。

ファミリアバンのCVTモデルで、この手のトラブルが出た場合は十中八九、このステップモーターが悪さをしています。

修理はディーラーで行うとCVTの交換ということになり、40万円ぐらいの費用が掛かりますが、ディーラー以外の修理工場でCVTに精通しているところであれば、CVTを分解してステップモーターだけを交換して直します。

この場合ですとCVTオイルの交換も含めて5万円もあれば直すことができるでしょう。

 

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エンジンチェックランプが点灯

これもADバンのOEMとなってからのモデルでの話です。

症状としては、走行中に突然にエンジンチェックランプが点灯し、エンジンの状態もおかしくなり、アクセルペダルを相当踏み込まないと走れなくなってしまったというものです。

アイドリングも不安定でエンジンストールを起こしてしまうこともありますし、逆に突然、エンジン回転数が上がることもあり、エンジンを掛けっぱなしにしておくとアイドリング回転数が下がったと思ったら急に高まって、また下がったと思ったら急に高まっての繰り返しを何回かしたのちに大きな振動と共にエンジンがストンと止まるといった感じになります。

端末につないでエラーコードを調べて見ると「故障コードP0171 空燃比リーン」の表示がされました。

空燃比リーンというのは燃焼室内で燃焼されるべき混合比の割合がおかしく、規定よりもガソリンに量が少なくなっている、すなわちガソリンがリーン(希薄)であるということです。

この故障コードが出た時に考えられるのは、吸気量を測るエアフローセンサーの故障、このエアフローセンサーからの信号で燃料供給量の基準値を決めているわけですのでここが故障して間違った信号がECUの送られてしまえば燃料も薄くなることでしょう。

次にO2センサーの故障、O2センサーは排気系統に数カ所付けられているもので排気ガス内に含まれている酸素量を検知して、その信号からECUが燃焼室内でも燃焼状態を知ることができます。

空燃比が薄くなっているという判断を直接出すのがこのO2センサーですので、ここが壊れてしまえば、エラーコード自体も信用できないことになります。

そしてECUの故障、エンジン制御のおおもととなるECUが壊れてしまえば、いろいろなことがおこります。

しかし、この部分が壊れる確率は非常に低いので、トラブルシューティングの際も後回しにされることが多いようです。

そして最後にインテークから空気に吸い込み、これは非常に多いトラブルで、エアフローセンサー以降の吸気系統のどこかから空気を吸っていて、エアフローセンサーで得た吸気量よりも多くの空気がシリンダー内に取り込まれていることから、空気の量が増えることでガソリンの量が減るという形になります。

実はファミリアバンで一番多いのがこのパターンでその多くがエアフローセンサーとスロットルボディの間につけられている樹脂製の蛇腹ホースに経年劣化からひびが入り、そこから余計な空気を吸ってしまっているといったことでこのトラブルに至ることになっています。

樹脂は熱や紫外線、経年的なもので劣化すると硬くなり柔軟性を失います。

柔軟性を失ったところにエンジンの細かい振動が掛かることで角ができている部分からひびが入ってしまうわけです。

修理はその蛇腹ホースを新しいものに交換してECUの故障履歴を消去します。

費用は部品代が2000円ぐらい工賃が3000円ぐらいとなるでしょう。

 

センターデフからの異音

ADバンのOEMモデルとなってから2代目のモデルとなるY11型には標準モデルとなるFFモデルの他に4WDモデルが作られていました。

この4WDモデルにはウイングロードに搭載されていたオートコントロール4WDシステムというフルタイム4WDシステムが搭載されています。

このシステムはFFベースのレイアウトにリヤ駆動用のプロペラシャフトを直接追加し、そのプロペラシャフトの先にリヤデファレンシャルギヤと一体型となっているセンターデフを持つというレイアウトを持ちます。

センターデフは安価で作ることができるビスカスカップリング式で、基本的にはフロントタイヤが空転して初めて4WD状態になるというスタンバイ式4WD、生活四駆といった簡易的なものとなります。

この4WDモデルでよくあるのが走行中に聞こえるフロア下からのカラカラカラとかコロコロコロとシャリシャリといった異音です。

この異音の発生源はセンターデフからで内部に入れられているビスカスカップリング内のベアリングが摩耗によってはガタつく、そのガタツキが大きくなったことで破損してしまったことで起こります。

修理はビスカスカップリングごと新しいものの交換します。

費用は新品部品で約10万円、社外品で4万円ぐらい、中古パーツで2万円ぐらいの部品代と交換工賃2万円が掛かります。


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