三菱 車種別故障事例

デリカD:3でよくある故障と修理費用

エアコンガスが漏れる

三菱のデリカD:3は、デリカD:5のように三菱の車ではなく、現在では親会社となった日産からOEM供給を受けた形で発売されているもので、元のモデルはNV200バネットのワゴンモデルとなります。
NV200バネットとデリカD:3の違いはバッジエンジニアリングですので、それこそエンブレムとステッカーだけの違いですので、構造的には全く同じといっていいでしょう。

もちろんのことですがトラブルの出方も全く同じです。

ただ、NV200バネットもデリカD:3もはっきり言ってそれほど売れている車ではないため、故障事例があるといってもそれほど多くはなく、さらに多くのものがそうなるということではありませんのでその点は理解していただきたいと思います。

そういった中でしいて言えばエアコンガスの漏れによる冷房機能が使えないといいうトラブルが比較的多く出ています。

自動車エアコンの冷房機能は、冷媒となるエアコンガスを液化と気化を繰り返させることで実現しています。

クランクシャフトの回転をベルトを介して得たことで回るエアコンコンプレッサーがエアコンガスを圧縮して液体にします。

圧縮されたエアコンガスは熱を持っているのでコンデンサというエアコンガス用のラジエーターみたいなもので冷やし、冷やされた液体エアコンガスを金属パイプを通してエキスパンションバルブというところに送ります。

エキスパンションバルブはなんてことはない単なる霧吹きで、そこから液体のエアコンガスを噴霧することで液体から気体へと変化させ、その時に得られる気化熱によって冷やされたエアコンガスをエボパレーターというところに送ります。

エボパレーターはこれもまたラジエーターみたいな構造を持つもので内部に流れる冷やされたエアコンガスによって、エボパレーター自体も冷たくなっていますので、そこにブロアファンによって作られた風を当てることによって冷気を作り、それをエアコンの吹き出し口から出すことでキャビン内を冷やすのが自動車の冷房の仕組みです。

気体となったエアコンガスはエアコンコンプレッサーに戻り、再度圧縮されて液化することでまた同じサイクルを行っていきます。

エアコンコンプレッサーからコンデンサ、エキスパンションバルブ、エボパレーター、エアコンコンプレッサー・・・と同じサイクルを永遠に繰り返していくわけです。

このサイクルの中でエアコンガスが漏れてしまうということはエアコンコンプレッサーでも圧縮がままなりませんし、エキスパンションバルブでの気化も行う量が減ってしまうことになりますので、エボパレーターにいくら風を送り続けてもエボパレーターが冷えにくくなっているので冷気を得ることができなかったり、できたとしても温度が低くなっていなかったりするわけです。

エアコンガスが漏れるといっても漏れる可能性がある場所はたくさんあります。

はっきり言ってエアコンガスが流れる場所であればどこで漏れてもおかしくないといっていいかと思いますが、デリカD:3でエアコンガスの漏れがおこる場所で一番多いのは、エボパレーターです。
エボパレーターは気化したエアコンガスによって冷やされる部分でそこにブロアファンで作った風をあてることで冷風を作る場所なのですが、実はデリカD:3のブロアファン経路にはエアコンフィルターが標準ではついておらず、オプションで付けないとフィルターなしの状態となっています。

フィルターがついていないということは外気なり、内気なりに含まれているほこりや細かいゴミ、チリなども一緒にエボパレーターに吹き付けているということになるわけです。
そうなるとどうなるかというとエボパレーターの表面に綿ぼこりを中心とした汚れがついてしまうのです。

そして更に湿度の高い空気を冷やされたエボパレーターに当てることでエボパレーター表面に水滴がつくことになりますが綿ぼこりがあることで、下に流れず綿ぼこりに吸い込まれてしまうのです。
綿ぼこりに吸い込まれたことでエボパレーターの表面に長時間置かれることになり、それによってアルミで出来ているエボパレーターを腐食させてしまい、穴をあけてしまうのです。

圧力がかかっているエボパレーターで穴が開いてしまうということはそこからエアコンガスがどんどん漏れていってしまうということでそうなってしまうと全く冷房が効かなくなってしまうのです。
修理は穴の開いたエボパレーターを交換することになります。

エボパレーター自体は純正でも2万円ぐらいで買うことができますが、エボパレーター自体がダッシュボードの奥の方につけられているので交換するためにはかなり面倒な作業が付きまとうため、工賃込みで5万円以上かかってしまいます。

 

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リヤハッチが下がてくる

これはリコールとして発表されたものです。

デリカD:3には非常に大きなリヤハッチが付けられていて、荷物の積み下ろしが非常に楽になっています。

このリヤハッチは左右で2本のガス封入ダンパーで支えられており、開ける時にはそのガスの力がアシストなって、それほど力を入れなくても開けることができるようになっています。

しかし、このガス封入ダンパーにリコールが出されました。

内容としては、ガス封入ダンパーのエンドキャップ、ちょうど細いシャフトが出たり入ったりする部分の蓋の塗装がよく無かったようで、そこから水分が侵入して錆が発生してしまうようです。

その部分は高い圧力がかかっている部分ですので、ちょっとしたことでも破裂してしまう可能性があり、錆による劣化もそのきっかけになる可能性があるということらしいです。

ハッチを開けて荷物の積み下ろしをしている時に急にハッチが下がってきたら確かに危険です。

リコール対策整備としてはガス封入ダンパーを対策品に交換するという形になります。

 

エアコンの風が全くでない

この症状はデリカD:3やNV200バネットでは結構よく聞く話です。

症状としては冷房や暖房を入れても全く冷えない、全く温まらないばかりエアコンの吹き出し口のどこからの風が出てこないというものです。

自動車のエアコンは、冷房時にはエアコンガスによってキンキンに冷やされたエボパレーターに、暖房の時はエンジンの冷却水によって温められたヒーターコアに風を送ることで冷風、温風を作り出すという構造を持ちます。

そういった中で吹き出す口のどこからも風が出てこないということはいくらエボパレーターが冷えていても、ヒーターコアが熱くなっていても冷房や暖房が全くできないということになります。

エアコンの風が出てこないというトラブルの時に真っ先に疑うのがブロアファンとそのブロアファンを回すためにつけられている配線です。

このブロアファンが回ることでエアコンの風を作り出していて、その風を一度、エボパレーターやヒーターコアがある部分に運び、その風をダクトを使っていろいろなところにある吹き出し口から風を得るといった構造ですので、このブロアファンが回らないといけません。

デリカD:3では、ブロアモーターの故障でブロアファンを回すことができないことからこのトラブルが起こることが多いのですがそうなる理由はエアコン、特に冷房機能が弱く、広いキャビン全体を冷やすことが難しいからです。

実はこのモデルでは最上級グレードとなるモデル以外にリヤクーラーの設定がなく、最上級グレードでもメーカーオプションとなっているので、だいたいのものがインパネについている1台のエアコンで広いキャビン全体を冷やさなければなりません。

当然ですが、40度近くになる時など常に風量を全開にしておかなければ後ろまで冷やすことができませんのでどうしてもブロアモーターに負担がかかってしまい、寿命を縮めてしまうようなのです。
エアコンの容量不足によってブロアモーターが大活躍することから劣化が早まり、突然壊れてしまうのです。

修理はブロアモーターを交換します。
掛かる費用は部品代がだいたい16000円ぐらい、社外品で12000円ぐらいで交換工賃が2万円ぐらいとなります。


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