三菱 車種別故障事例

デリカバンでよくある故障と修理費用

EGRバルブの固着でディーゼルノック

三菱が発売する商用バンのデリカバン、このモデルの現行モデルは実のところ三菱の車ではなく、日産のNV200バネットです。

三菱では他にデリカD:3として日産のNV200バネットのワゴンモデルのOEM供給を受けていますが、商用モデルのデリカバンとしてもNV200バネットのバンモデルのOEM供給を受けています。

このモデルは2011年から発売されていますので、ならばそれ以前のモデルは三菱製なのかといったらそうではなく、1999年からはマツダの商用バンであるボンゴバンをデリカ版として販売していたのです。

三菱製のデリカの商用バンは1999年よりももっと前のモデルであって、現在ではほとんど見かけなくなりました。

ですので、デリカバンの故障事例となるのは、マツダボンゴ時代ではボンゴバンと同じ事例、日産NV200バネット時代ではNV200バネットと同じ事例となります。

ただあえてここでは三菱製時代のトラブルを挙げてみましょう。

三菱製時代のデリカバンには2.5リッター4D56型のターボエンジンを搭載するモデルがありました。

当時のディーゼルターボエンジンとしては85psとなかなかのパワーを持つモデルで、4WDモデルが人気となっていた降雪地域でよく用いられていました。

このモデルには当時からEGR機能というものが付けられていて、排気ガスの清浄化に力を入れていたのですが、そのEGR機能にまつわる部分のトラブルによってディーゼルノックや大量の黒鉛を吐き出すといった症状を出すものがあります。

このトラブルの原因はEGRバルブの目詰まりです。

EGR機能とは、排気ガスの一部を吸気側に戻すことです。

どうしてそのようなことをするのかというと排気ガスの中にはまだ燃えていない燃料が含まれているからです。

ディーゼルエンジンは吸い込んだ空気に適量の軽油を混ぜ、高い圧力をかけることで自然着火をさせることで燃焼行程を行う仕組みになっていますが、燃焼行程を行ったからといってシリンダー内に噴射した軽油全てがきれいのも得るわけではありません。

エンジン回転負荷や燃焼室の温度、軽油の質などによって多少の未燃焼ガスが残ることがあるのです。

それを生ガスなどといいますが、通常であれば排気ガスと同時にその生ガスも排気経路を使ってマフラーから大気中に排出されることになりますが、この生ガスは人間を含めた動植物に対して健康被害をもたらすことが知られていますので、そのまま排出することが望ましくないのです。

それに排気ガス規制の計器にも引っかかってしまいますので、そのまま排出してしまうとその車自体を売ることができなくなってしまうわけです。

そこで生ガス入りの排気ガスの一部をバイパス経路を通して吸気側に戻し、新しい吸気と混ぜて再度燃焼行程をくぐらせることで出来るだけ生ガスの報酬を避けようとするのです。

これがEGR機能です。

EGR機能は排気系の途中にもうけられたEGRバルブというもので吸気側に戻す排気ガスの量を調整しています。

理想的な混合気を作ることができなくなることから大量の黒鉛の発生やエンジンの不調などがおこってしまうのです。

修理としてはEGRバルブを中心としたEGR系統のクリーニングを行います。

本来であればEGRバルブに限っては交換した方がいいのですが年式的に新品部品など有りませんのでクリーニングを行うか、中古パーツなどをあたるしかありません。

費用的にはクリーニングであれば3万円ぐらい、中古パーツへの交換とクリーニングで25000円ぐらいとなります。

 

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グロープラグの故障でエンジン始動困難

このトラブルも三菱製時代の年式の古いモデルで多発しているものです。

症状としては、冷間時にエンジンを掛けた時に中々初爆を得ることができない、中々エンジンがかからないというものです。

皆さんもご存じの通り、ディーゼルエンジンにはスパークプラグがありません。

なぜならガソリンエンジンとは燃焼行程に至る部分が違うからです。

ガソリンエンジンは吸気ポートにあるインジェクター、あるいは直噴であれば燃焼室内にあるインジェクターから適量のガソリンの供給を受けて混合気を作り出し、その混合気を圧縮しても得やすい環境を作ります。

そして燃えやすい環境が作られた時にスパークプラグによって火花を飛ばし、その火花を火種として混合気を燃焼させます。

一方、ディーゼルエンジンは吸気ポートから空気を吸うところまでは同じなのですが、空気だけの状態でガソリンエンジンよりも高い圧縮比で吸い込んだ空気を圧縮し、圧力によって温度が上がった時に燃えやすい燃料である軽油を燃焼室内にあるインジェクターから噴射することで自然発火を起こします。

これがディーゼルエンジンでの点火ということになります。

自然発火による燃焼行程となりますのでガソリンエンジンのように強制的に点火させるのとは違って安定した点火状態を作ることができません。

特にエンジンが冷え切っている状態では、圧縮による温度上昇も思ったほどではなく、自然発火に持ち込むことができなくなる場合があるのです。

そこでディーゼルエンジンにはグロープラグというものつけられています。

一見するとスパークプラグのように見えますがグロープラグは火花を散らすものではなく、燃焼室内を温めるための暖房器具みたいなものです。

この暖房器具で燃焼室を温めて自然発火を促して冷間時でも一発でエンジンがかかるようにしているわけです。

ですので、ディーゼルエンジンではキーをイグニションにしてしばらく待つ必要があります。

待つ間に燃焼室内が暖まりますのでその後スターターモーターを回せばすぐにエンジンがかかることでしょう。

しかし、このグロープラグという部品は意外と壊れやすいもので、イグニッションをオンにしても燃焼室内を温めるコットができなくなることがあります。

そうなると冷間時に中々エンジンがかからなくなり、スターターモーターを長く回さなければならなくなったりします。

すべてのグロープラグが壊れてしまうとエンジンを掛けることすらできなくなることになりますので少しでも始動性が悪いと思った時にすぐに修理をした方がいいでしょう。

修理はグロープラグの交換を行います。

しかしこのモデルはかなりの年代ものですので新品部品などありません。

そこで社外品を使うことになりますが、その価格は高く1本あたり6000円ぐらいします。

交換工賃は5000円ぐらいと安いですが、4本同時交換が望ましいのでだいたい35000円ぐらいの費用が掛かることでしょう。

 

DPFランプが点滅

これはマツダボンゴ時代のモデルによくあるトラブルです。

症状はエンジンの不調とDPF警告灯の点滅です。

DPF警告灯の点灯はDPFの再生を行うことを促すもので、DPFの目詰まりが軽症の状態を示します。

しかし、点灯ではなく点滅する時は煤がかなり付着していて強制的に焼かないと除去できないということを示します。

この状態になった時は通常ではディーラーに持ち込んで強制的な再生を行うことになりますが、やり方がわかれば素人でもできます。

その方法は、エンジンを十分に温めた後エンジン止めます。

そして助手席側の左足元付近にあるカプラのTEN端子を探しそれを短絡させた後エンジンを掛けます。

アクセルペダルを深めに踏んで2回ほど空ぶかしをすると、エンジン回転数が1750rpm値で止まり、DPFの強制焼のモードに入ります。

多分、1度では取りきれないと思いますのでDPFランプが消えるまで数回繰り返します。

費用は自分でやればお金はかかりませんが、ディーラーなどにお願いすると5000円以上の工賃を請求されます。


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