エンジンオイルにじみでエンジン不調
日本では、大型ワンボックスバンやトールワゴンの台頭であまり使われなくなってきた中型ワンボックスバン、そのうちの1台となるのがトヨタのタウンエースバンです。
このモデルは日本でトヨタ名義のモデルとして発売されていますが実は子会社のダイハツのインドネシア工場で作られているいわゆる逆輸入モデルで車体は完全なるインドネシア製です。
こういった車の作り方はここ最近どの自動車メーカーも取るようになってきており、開発や設計に関しては日本人の手によって行われているのでそういった部分は全く問題ないのですが、生産工場が海外にあるということが車の質を落とす大きな原因となります。
この車もトヨタの厳しい監視下において、現地のインドネシア人によって作られているわけですが、やはりどうしても国民性というものが生産工程の作業一つ一つの出てしまうため、設計図通りになっていなかったり指示を受けても面倒臭いということでごまかしたまま、ラインに流してしまうということがされる可能性があります。
これは何もインドネシアの工場がそうだということを言っているのではなく、やはり品質に対する考え方が日本と他国では違うということです。
それはエンジンの組み立てにおいても言えます。
タウンエースのエンジンは現地で組み立てがされているのですが、その組み立ての際にクリアランスの管理が日本人より甘いようで、適切に組み立てられていないものが時々混ざっているようです。
そういったエンジンはいろいろなトラブルを発生させることになりますが、特に多く出ているのが、スパークプラグの失火によるエンジンの不調です。
エンジンがかからない、エンジンがかかったとしてもアイドリングが不安定でそこからエンジンストールにつながるといったような症状を示します。
こういった症状を示すモデルのエンジンを見るとだいたいのものでプラグホールにエンジンオイルがたまっているところを見かけます。
このモデルにはダイハツ製の1.5リッターエンジン、3SZ-VE型が搭載されているのですがこのエンジンのシリンダーヘッドカバーがちょっと変わっていて、シリンダーヘッドカバーとプラグホールが別体式となっていて、その隙間をゴム製のOリングでふさぐ形で付けられているのです。
実はこのOリングが、熱や振動、エンジンオイルの攻撃性などで早々に劣化してしまうことがわかっており、そこからシリンダーヘッドカバー内のエンジンオイルが漏れだしてプラグホールにたまってしまいます。
その部分にエンジンオイルのたまってしまうとスパークプラグにエンジンオイルがついてしまい、プラグキャップとの間位に入り込むことで点火用の電気がリークして、正常な火花を飛ばすことができなかったり、全く火花が出ない状態になったりすることがあるのです。
このエンジンは4気筒エンジンですが、1つのスパークプラグでそういったことを引き起こしてしまうとエンジンをまともに回すことができなくなります。
これがエンジン始動困難や突然のエンジンストールを引き起こしているのです。
修理としてはプラグホールのOリングとスパークプラグを同時に交換します。
修理費用としては部品代が1気筒あたり3000円ぐらいで工賃が1万円ぐらいとなります。
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ウォーターポンプの故障でオーバーヒート
タウンエースバンで非常に多く出るトラブルのひとつにオーバーヒートというものがあります。
エンジンを冷却するために入れられている冷却水が何かしらの原因で想定外の高温状態になってしまうことですが、タウンエースでウォーターポンプの故障で起こることがほとんどです。
症状としてはこうです。
エンジンが冷えた状態からエンジンを始動させると得のこれといっておかしいところもなく、普通にエンジンがかかるのですが、しばらくアイドリング状態で放置しておいたり、数分走っただけなのに水温計の張りが高温状態を示すHまで行ってしまい、警告灯も点灯してしまうというものです。
エンジンを止めて、冷却水の温度が下がればまた正常に走ることができるのですがまたすぐに同じことになってしまいます。
冷却水がどこかから漏れているわけでもないですし、量も正常です。
しかし、エンジンをかけて水温が上がり始めた頃にエンジンからラジエーターへ冷却水を導くアッパーホースからはかなりの熱を感じることができるのですが、ラジエーターからエンジンに冷却水が戻るルートであるロアホースからは全く熱を感じることができないことに気が付きました。
この状態はまさしく冷却水の流れが完全に止まっている状態を表します。
エンジンにおいて冷却水の流れを作っているのはウォーターポンプという部分で、エンジンの一部として直につけられています。
構造的には非常に単純でクランクシャフトの回転をベルトを介して得て、インペラーを回すことで冷却水の流れを作ります。
実はこのインペラーのシャフト部につけられているボールベアリングの質が悪く、すぐに固着してしまうようなのです。
要するにウォーターポンプがロックしている状態です。
冷却水の流れが止まってしまえば、いくらラジエーターが冷やそうとしても効果など全く出ませんので、すぐに冷却水は沸騰状態になってしまいます。
修理としては2段階で分けます。
エンジンをかけることができるような軽症であれば、ウォーターポンプの交換をするだけで直すことができます。
費用としても工賃込みで3万円もあれば直すことができるでしょう。
しかし、完全にオーバーヒート状態となってしまい、エンジンもかからずあちこちから蒸気が上がっている状態までいってしまうとエンジンをオーバーホールしなければなりませんので、50万円いやそれ以上の費用が掛かってしまうかもしれません。
スターターモーターの劣化でエンジン始動不能
これもタウンエースバンでよく聞くトラブルなのですが、エンジンがかからなくなるというものです。
エンジンがかからないということにはいろいろな症状や原因がありますが、このモデルでよくあるのは、普通にスムーズにエンジンがかかる時もあれば、スターターモーターが唸るだけで全くかからないこともあるという症状です。
だいたいこういった症状を出す時はバッテリーの電力不足かスターターモーターの故障を疑いますが、これが常にエンジンがかからないということであるならばきっとすぐに原因を突き止め、修理に入ることができるのですが時々正常な状態に戻る時もあるのでそれが厄介です。
症状の出方をいると朝一番とか今日初めてエンジンをかけるといった時には正常にエンジンがかかり、出先でエンジンを止めしばらくしたのちのエンジンをかけようとするとおかしくなるということがわかりました。
要するにエンジンの熱に左右されるということです。
実はスターターモーターには熱の影響でトラブルを起こすことがあって、スターターモーター自体が冷えている時は正常な動きをしますが、熱が加わると内部で電気が流れなくなるという症状が出ることがあるのです。
タウンエースに使われているスターターモーターはどうやらそういった傾向が出ることが多いようで、時々こういった不可解なトラブルを発生することがあります。
修理はスターターモーターの交換で行います。
新品部品で約5万円、中古部品やリビルト品で約2万円ぐらい、これに工賃として1万円ぐらいの費用が加算されます。
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