ドアミラーが畳まれない
ステーションワゴンの実用性を持ちながらもランサーエボリューションIXの走りを楽しむことができると人気のランサーエボリューションワゴンですが、このモデルはシャシーはランサーエボリューションIXですが上に乗っているボディはランサーのステーションワゴンモデルであるランサーワゴンのものを流用して作れているといったちょっと変わったつくりがされています。
そのランサーエボリューションワゴンで比較的多く聞くのがドアミラーの故障です。
このモデルにはランサーワゴンと同じタイプのドアミラーが付けられていて、ミラー合わせもリモートコントールできるようになっていますし、手動以外にもスイッチ1つでドアミラーを畳むことができます。
このモデルでは、その電動可倒機能が壊れてしまうのと同時に展開していても固定されずに走行風でドアミラーがだんだん畳まれてしまうようになることがあるようなのです。
だいたいの場合、細い路地を走っていた時に電柱に派手にドアミラーをぶつけたとか、力任せに手でドアミラーを畳んだ時にバキッといってからこうなったということが多いのですが、それ以外では非常の寒い朝にドアミラーが凍り付いているのにも関わらず無理やり手動や電動でドアミラーを展開しようとした時にバキッとやってしまうということもあるようです。
どちらにしてもドアミラーを展開したり畳んだりするところに多大なる力が加わった時からおかしくなっていることがわかりますが、こういった時はほとんどの場合、内部のギヤが割れてしまっています。
ドアミラーの可倒構造は電気モーターと数枚の樹脂製ギヤの組み合わせで構成されています。
可倒部につけられているギヤをドアミラーの付け根にある電気モーターが駆動することでドアミラー本体を閉じたり開いたりするわけです。
そして、電気モーターのピニオンギヤとドアミラー側のギヤがかみあっていることでドアミラーを固定している状態にあります。
こういった構造中でドアミラーを派手にぶつけるとか手で力まかせにおりたたむとか、凍り付いていて動かない状態になっているのに無理やり開こうとするとその力がすべて樹脂製のギヤにかかってしまい、割れてしまうことがあるのです。
特に気温が低い冬などでは樹脂パーツも硬く割れやすくなっているのでギヤが割れてしまう可能性が高くなります。
この部分が割れてしまうと固定もできなくなるためドアミラーがグラグラになります。
修理は割れたギヤだけ交換というのが一番効率がよく費用もかからないのですが、残念ながらギヤだけの部品供給はなく、基本的にはドアミラーをアッセンブリー交換しなければなりません。
そうなると部品代、交換工賃などで何だかんだいいって片側3万円ぐらいかかってしまいます。
それならこういった手を使ったらどうでしょうか。
ランサーエボリューションワゴンでなくてもランサーや一部のランサーエボリューションなどで全く同じドアミラーを使っていますのでそういったモデルのドアミラーの中古パーツを探して、内部のギヤがしっかりしているものを買ってきて、ギヤだけ移植するという方法です。
これなら数千円で中古のどらミラーを買うことができますのでアセンブリー交換した時の1/10程度の費用で直すことができます。
「修理か?買い替えか?どっちが正解なの??」
ランサーエボリューションワゴンが故障!修理か?買い替えか?迷う…
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※故障してもいいと言う方は時間の無駄なので絶対見ないでください。
マグネットクラッチ故障で冷房が効かない
ランサーエボリューションのステーションワゴンモデルということで人気の高いランサーエボリューションワゴンですが、セダンモデルのランサーエボリューションIXよりも容量のある広いキャビンが特徴です。
そのためでしょうか、真夏に負担が増えることからランサーエボリューションIXよりもエアコンに関わるトラブルが多いような気がします。
この症状もそういったもののひとつです。
真夏に走らせている時のことですが、最初は何ともなかったのになんとなく熱いなぁと思った時、エアコンの吹き出し口に手を置いたら風が生ぬるくなっていることに気が付きました。
しかし、そのまま走り続けているとエアコンコンプレッサーが稼働する時に感じるトルクダウンを感じたかと思ったら冷たい風が出るようになりました。
安心しているのもつかの間、またすぐに生暖かい風に風に代わったかと思うとしばらくそのままで熱い思いをしながら走っていたら、車を降りる寸前にまた冷房が効くようになったという不思議な挙動を起こします。
この症状から見るとエアコントラブルで一番多いエアコンガス漏れはなさそうです。
時々冷房が効くということは冷房機能は持っている、すなわちエアコンガスはきちんと入っているということになります。
ただ、通常では定期的にエアコンコンプレッサーが入ったり、切れたりするものですがこの車ではそれがなく不定期に入ったり切れたりしていることがわかりますので、まず間違いなくマグネットクラッチの故障でしょう。
エアコンコンプレッサーが回る時にカチッといった音がしてから回り始めることに気が付いている方も多いかと思いますがそのカチッという音を立てているのがマグネットクラッチです。
マグネットクラッチはクランクシャフトの回転によって回されているエアコンコンプレッサープーリーとエアコンコンプレッサーの間に入れられているもので、電気でクラッチの結合と開放を行うことができるようになっています。
エアコンコンプレッサーというのは非常にエンジンに負担がかかるものですし、エアコンコンプレッサー自体の負担を避けるために長時間まわしつづけることができません。
そこでずっと回し続けるのではなく、エアコンコンプレッサープーリーに内蔵したマグネットクラッチを使って断続的に動かすようにしているわけです。
エアコンコンプレッサーはプーリーがエンジンの回転と共に回っているので一見すると常に回っているように見えますが、常に回っているのはエアコンコンプレッサープーリーだけで中身は定期的に止まっています。
エアコンコンプレッサーが定期的に回らなければ広いキャビンをもつランサーエボリューションワゴンを快適な温度にすることはできません。
実際に故障している車のマグネットクラッチの音を聞いてみたらやはり不定期にオンオフを繰り返し、ひどい時では10分もマグネットクラッチの音がしない時もあったぐらいです。
修理はマグネットクラッチを交換します。
修理費用は部品代が2万円ぐらい、エアコンガス充てんを含めた工賃が2万円ぐらいとなります。
ちなみのついでといっては何ですがエアコンコンプレッサーごとそっくり交換となると新品部品で10万円ぐらい、リビルトパーツで7万円ぐらいの費用が掛かるでしょう。
ランサーエボリューション定番のラジエーターからの冷却水漏れ
ランサーエボリューションワゴンはランサーエボリューションIXをベースにして作られているモデルですのでランサーエボリューションIXで出ているトラブルはもれなくランサーエボリューションワゴンでも出ることになっています。
そういったトラブルのひとつがラジエーターからの冷却水漏れです。
漏れる場所はアッパータンクとコアの間、コアとロアタンクの間にある接合部で、ノーマルのラジエーターはカシメによって組付けられていて、その組付け部分から冷却水が漏れてくるということがよくあるそうです。
一部では標準装備の「ラジエーターの作りが悪いから」などといわれていますが、ランサーエボリューションシリーズは発熱量が高い車ですので仕方がないと思う部分もあります。
ラジエーターから冷却水が漏れていますので修理は基本的にラジエーターの交換をします。
しかし、ここで純正部品を使って直すのは止めましょう。
実は純正部品を使って直してもものが同じものだけにまた漏れてきてしまうことがあるようなのです。
そこでどうせお金を払って交換するなら社外品として発売されているカシメではなく、溶接で作られているラジエーターに交換しましょう。
これならラジエーターに穴が開かない限りラジエーターからの冷却水漏れはありませんし、ものによっては標準装備のラジエーターより放熱性が高まることもあります。
社外品にはいろいろなものがありますが、ノーマルと同じレベルのものでよければ2万円ぐらい、放熱性を考えるのであれば4万円ぐらいで購入することができます。
交換費用は冷却水の交換を含めて1万円ぐらいになるでしょう。
車の買い替えや処分を考える時は、あらかじめ自車の査定を忘れずに👇👇👇
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