冷風が出ない(エアコン故障)
2006年の生産終了から10年以上が経ったセリカ、これだけの時間が経っているのであれば、このモデル特有のトラブルだけでなく、古くなったことが原因となるトラブルもたくさん出てくるようになりました。
その中で非常に多く出ているトラブルがエアコンの冷房関連のものです。
一番多いのが突然冷風が出なくなるというもの、自動車の冷房機能はエアコンコンプレッサーによってエアコンガスを圧縮させたものをエキスパンションバルブで気化し、その時に得られる気化熱で冷えたエアコンガスをエボパレーターに流し、そのエボパレーターにブロアファンの風を当てて、冷気を得るという形で作られます。
その後、気化されたエアコンガスは再度エアコンコンプレッサーに導かれ、圧縮されて再度同じサイクルをとりますが、このサイクルの中でどれ一つがかけても冷気を得ることができないので、逆に冷気が出ないといってもいろいろな原因が考えられるわけです。
ただ、年代物のセリカで多いのは冷気が出ないだけではなく、エアコンパネルにあるA/Cボタンが点滅するという書状も出ていますので、原因の可能性はかなり狭まります。
A/Cボタンが点滅する時は主に電気系のトラブルであることが多く、エアコンパネルにあるスイッチの故障やエアコンコンプレッサーを作動させるマグネットクラッチ、その配線、事実上のスイッチとなるリレーなどに何か不具合が出ているということになります。
冷気が出ない状態でエンジンルームを見てみると確かに定期的のオンオフを繰り返すエアコンコンプレッサーのスイッチの音が全く聞こえません。
エアコンコンプレッサー自体は回っているかどうかわかりませんし、プーリーは常に回っているので視覚からは判断できず音に頼る形で探るしかありませんが、エアコンコンプレッサーが回り始める時の「カチッ!」という音やアイドルアップによるアイドリング回転数の上昇などが全く行われていません。
こういった時に疑われるのはエアコンコンプレッサー自体の故障か、マグネットクラッチの故障、マグネットクラッチリレーの故障です。
中でも一番疑わしいのはリレーの故障で、ほとんど場合リレー自体が機能しないことが原因となります。
リレーの故障をチェックするにはエンジンルーム内にあるリレーボックスを開けて、エアコンコンプレッサーのリレーを取り外し、すぐ近くにあるホーンのリレーを抜いてそれをエアコンコンプレッサーのリレーの位置に付け替えます。
これでエンジンをかけてエアコンを入れた時にカチッと音がして、アイドルアップがされて冷気が出てきたらリレーの故障であることがわかります。
この時点でもまだ冷気が出ない場合はマグネットクラッチやエアコンコンプレッサーの故障を疑うといいでしょう。
修理ですがリレーが壊れた事が原因であることがわかったので、リレーを交換します。
リレーは高くても3000円もしないものですし、ただ単に差し替えるだけで自分でもできますので工賃はかかりませんのでかなり安く直すことができます。
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ABS警告灯の点灯
セリカは突然、エンジンが回らなくなったと思ったらメーター内のABS警告灯が点灯、ブレーキ警告灯の点灯、エンジン警告灯の点灯、スピードメーターの表示が0km/hになり、更に燃料残量計の一部が点滅するといった非常ににぎやかな症状を出すトラブルが起こるようです。
この状態ですとフェイルセーフモードになってしまっているのでアクセルペダルを踏んでもまったくスピードが出ません。
この状態でエラーコードを調べてみると速度センサー系統の異常というものが出ていました。
ABSが搭載されている車には各ホイールに1つずつ、ホイールの回転を検知するセンサーがついています。
そのセンサーの信号を読み取り、一部のセンサーから回転数が0であるという信号を受けると、システムは「タイヤがロックした」と判断して適切な制御を行います。
エラーコードによるとそのどこかのスピードセンサーから信号が来ていないということがわかったのでチェックをしてみるとどのセンサーも特に壊れている様子もなく、センサーにつながる配線の断線なども確認できませんでした。
それもそのはず、このトラブルはスピードセンサーがらみの故障であることには間違いはないのですがセンサー自体の故障ではなく、実はそのセンサーが信号を拾う歯車状のプレートに問題があるからです。
スピードセンサーとか回転数センサーには信号を拾うセンサーとその信号を磁気的に作りだす歯車のようなプレートの組み合わせがよく使われます。
歯車状のプレートがセンサーの目の前を通過することで磁気に変動が起こり、それによって回転数を検知するようになっていますが、今回のスピードセンサーではドライブシャフトに本来つけられていなければならない歯車状のプレートが振動などによってドライブシャフトから抜け落ちてしまい、走行中にドライブシャフトが回転していてもプレートが回っていないため、そのタイヤだけが停止している状態と検知していると判断され、更にそれが長時間続いていることからシステムが異常と判断し、警告灯の点灯やフェイルセーフ、エラーコードという症状を示したのです。
修理としてはプレートが抜け落ちたことで起こったトラブルなのでそのプレートを正しい位置にはめ込む形をとります。
交換部品は基本的になく工賃だけとなりますので費用も1万円ぐらいで済むと思われます。
VVTL-iの故障で警告灯の点灯
セリカでよくあるトラブルのひとつに低回転、中回転で走っている時は全く問題ないのですが6000rpmを超える回転数で走るとエンジン警告灯が点灯してしまうというトラブルがあります。
実はこれはセリカのエンジンの搭載されている特殊なバルブ機構によるものなのです。
セリカのエンジンには可変バルブタイミング機構であるVVT-iの更なる高機能バージョンであるVVTL-iが付けられています。
VVTL-iはバルブの開閉タイミングを早くしたり、遅くしたりするVVT-iの機能にホンダのVTECと同じように、違うカムプロフィールが設定されているカムを切り替える機能を追加したもので、セリカでは6000rpmでカムが高回転向けに切り替わるようになっています。
VVTL-iのカムが切り替わる回転数と警告灯が点灯する回転数が同じということは間違いなくこのVVTL-iが何か悪さをしているようです。
VVTL-iはVVT-iと同じようにエンジンオイルの油圧を使って作動しており、オイルコントロールバルブが直接油圧を受けてカムの切り替え動作を行っているのですが、実はこのオイルコントロールバルブが精密なつくりがされており、エンジンオイルの管理を怠ったり、それなりの荘王距離を重ねるとオイルコントロールバルブにエンジンオイルに含まれているごみやスラッジなどがたまり、それによってオイルコントロールバルブの動作が阻害されたり、オイルコントロールバルブに内蔵されているフィルターが目詰まりを起こして油圧をきちんと受けることができなくなることがあります。
6000rpmになってVVTL-iがカムを切り替えようとするのですが、オイルコントロールバルブが動かないということでカムに切り替えができず、それに対してエンジン警告灯を点灯させるということになるわけです。
修理はエンジンオイルの交換とオイルコントロールバルブのクリーニング、または交換を行います。
費用としてはエンジンオイルの交換とオイルコントロールバルブのクリーニングでだいたい8000円ぐらい、エンジンオイルの交換とオイルコントロールバルブの交換でだいたい15000円ぐらいとなります。
オイルコントロールバルブを交換する場合は二次トラブルを避けるために必ず新品部品を使いましょう。
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