国産車で一番採用されているトランスミッションがCVTです。
CVTは、もともとスムーズな変速ができるトランスミッションとして開発されたもので、有効径を変化させることができる2つのプーリーを丈夫な金属製のベルトをつないだもので、プーリーの有効径を変えることによって変速比を変化させるというものです。
当初は遠心式の可変装置を持ったものが原付バイクなどの使われていたのですが、昨今の低燃費ブームによって、変速比を車側が能動的に変化させることができるということがメリットとなり、低燃費車用のトランスミッションとして使われるようになりました。
しかし、それまでのマニュアルトランスミッションや遊星ギヤ式のオートマチックトランスミッションと違い、ギヤを使うのではなく金属製のベルトを使うということからいろいろなトラブルが発生しており、ベルト切れやベルトの滑り、ベルトの滑りによってもたらされた金属粉による油圧系統のつまりなど、ほとんどがベルトに関するトラブルとなっているようです。
困ったことにCVTもトランスミッションですから当然定期的にミッションオイルを交換しなければならないのですが、これを不用意に行ってしまうとそれによってまたトラブルが出てしまうという何とも言えないような故障も多々あります。
一言で言ってしまえばまだまだ歴史が浅く、技術も未熟であるようです。
更に困ったことにCVTの故障はほとんどの場合、直すのではなくトランスミッションごと交換することによって行います。
例えば、ベルトが切れたからミッションケースを開けてベルトを交換するというのではなく、そっくり交換してしまうということなのです。
ファンベルトが切れたからエンジンごと交換するようなことと思えばわかりやすいでしょう。
現在の修理において、CVTはブラックボックスであり、ディーラーのメカニックでさえ中を開けることを許されていないようなのです。
ですから、ちょっとしたCVTトラブルでも、ディーラーに持ち込むとすぐにCVTの発注を自動車メーカーの部品担当部署に行います。
その費用、30万円がくだらないでしょう。
この金額は軽自動車のもの、登録車では50万円ぐらい、輸入車では50万円から100万円ぐらいかかってもおかしくありません。
これだけのお金をかけて修理しても乗り続けるかといったら軽自動車やコンパクトカーなど比較的安価な車の場合は買い替えをおすすめします。
それなりの価格の登録車であれば、修理がいいでしょう。
そして輸入車でこういった故障に見舞われたら・・・、国産車に乗り換えましょう。
車の買い替えや処分を考える時は、あらかじめ自車の査定を忘れずに👇👇👇