トヨタ 車種別故障事例

アイシスでよくある故障と修理費用

1AZ-FSEエンジンのアイドリング不調

アイシスの初期ごろの2リッターエンジンモデルに搭載されている1AZ-FSEエンジン、このエンジンではスラッジの大量発生によるトラブルがたくさん起きています。

その原因はエンジン設計のミス、このエンジンは直噴エンジンであって、現在D-4S技術のもととなったものです。

インジェクターを燃焼室内に備え燃焼行程に入る寸前で吸気ポートから吸い込まれてきた吸気にガソリンを噴霧し、そこで混合気を作るというものです。

こういった構造をとることで液体のガソリンが直接シリンダー内の入れられること、またその液体が気体に変化する時の気化熱で燃焼室内の温度を下げることができ、その分圧縮比を高めることができることから希薄燃焼を実現することができ、低燃費を求めることができるというものです。

しかし、この直噴というのは大きなデメリットとなるようなものがあります。

それがスラッジ発生、希薄ガスを高い圧縮比で燃焼させたり、まだ液体から気体に変化していない状態で燃焼行程で無理やり燃焼しようとするとそこで大量のカーボン、いわゆるスラッジを発生することになってしまうのです。

優れた直噴エンジンであれば発生したスラッジを排出するなり、燃焼させてしまうなり、もともとスラッジが出にくい状態を作るなりとスラッジによる影響を極力少なくするような構造が取り入れられるものですが、トヨタの直噴エンジンは現在発売されているD-4SとかD-4Stも含めて、完成されたものではなく、このスラッジの発生によるトラブルが出てしまうのです。

基本的にエンジンの設計の悪さが原因ですので、オーナー側からは何もすることができません。

スラッジによって出る症状は、アイドリングの不安定やエンスト、アイドリングが低回転になりすぎた時の振動・異音、加速不良、燃費の低下などファミリカーであるアイシスにとっては極力避けたいものばかりです。

だいたい数万キロ走った時に出やすいようで、更に低回転しか使わない、短距離しか乗らない方に多く出ているようです。

おおもとの原因は設計ミスですが直接的な原因となるのは吸気ポート内にスラッジがたまることによる吸気抵抗の増大、インジェクター周りにスラッジたまることによるインジェクターの詰まりといった感じですので修理としてはこれらの部分からスラッジを取り去ればいいわけです。

そのためにはスラッジを取り除く添加剤を使う方法とシリンダーヘッドを開けてクリーニングを行う方法がありますが、どちらも行った時は直りますがエンジンそのものの仕様ですのでまた同じ状態になりますので、その辺の手間や費用対効果はオーナー側の価値観によるものになります。

先ほども言いました通り、完治はありません。

費用としては添加剤を使う方法で5000円ぐらい、これはディーラーではやっていません。

シリンダーヘッドを開けてクリーニングを行う方法は、一般の整備工場で2万円ぐらい、ディーラーで3万円ぐらいかかります。

 

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パノラマオープンドアでボディガタガタ

アイシスのたった一つの特徴となるのがパノラマオープンドアというものです。

パノラマオープンドアはラムウで初めて使われたもので、左側後席用のドアとして用意されているスライドドアに左側Bピラーを内蔵させ、左側前のヒンジドアと左側スライドドアを開けた時に障害物をまったくなくしたものです。

これはのちにトヨタの子会社であるダイハツの軽自動車、タントにも採用されることになったものですが、確かに柱が1本ある内で開放感が全く違うのは不思議です。

しかし、この開放感や乗り降りのしやすさを得た代わりに非常に重要なものを失ってしまいました。

それがボディ剛性です。

ボディ骨格を作るとても重要な部分であるピラー、それもボディ中央にあるBピラーの存在はとても大事なのですが、そのBピラーをボディから切り離し、それをスライドドア側にいれたという形をとってしまったことでボディ剛性が極端に弱くなりました。

スライドドアを開けて走ることはありませんので、Bピラーがないということではありませんがスライドドアに内蔵されているということは可動式であるため、例えスライドドアをしっかりと閉めた状態でも、ボディとBピラーの間にわずかな隙間が空いてしまうのです。

スライドドアを強くボディの押し付けることで密着はされていますが、通常の車のように一枚の鉄板で一体成型されているものと2つの部品を密着させているものとでは力の入り方が大きく違います。
家の柱でいうとしっかりと釘やボルトで固定されている梁や筋かいと柱と柱の間のただ単に挟まれている一時的な「つっかえ棒」とどちらがしっかりと柱を支えることができるでしょうかということです。

それにそれ以前にボディ剛性が弱くなる要因があります。

1つは生産コスト削減のために質の悪い鋼材を使って、更に鋼板などの厚みも薄くしていること、そしてもう1つはそもそもミニバンというボディ形状自体がボディ剛性を確保することが難しいものなのです。

要するにもともと弱い部分を販売戦略としてのうたい文句を得るために更に弱くしてしまったということになります。

ボディ剛性が弱いとボディが短期間で歪んでしまい、異音の発生、まっすぐ走らない、ステアリングホイールが取られる、タイヤが片べりするなどといった症状が出ます。

特に強く出るのは左まがり、これはトヨタのミニバン、ワンボックスカーすべてに出る症状なのですが、Bピラーの強度が弱いこのアイシスでは顕著に出ます。

路面左側が大きく盛り上がっているような状態でまっすぐ走るなどといったものまで出てくる始末です。

こういったトラブルがボディ自体の不具合ですので一般的には修復は不可能、我慢して乗るか、すぐに他の車に乗り換えるのがいいでしょう。

 

アイドリング不安定からエンスト

アイシスではエンジントラブルの代表として1AZ-FSE型エンジンのスラッジだまりというものがありますが、実は1AZ-FSE型エンジンでないものでも3ZR-FAE型あたりでも1AZ-FSE型ほどではありませんがスラッジが出やすいエンジンといえます。

その理由はバルブマチックというバルブ機構です。

バルブマチックはバルブのリフト量、要するにバルブの開く面積を変えることができるもので、可変バルブタイミング機構のVVT-iと合わせて使われることが多く、いわゆるポンピングロスをできるだけ少なくして燃費を高めようということで使われています。

しかし、この構造は非常に制御が難しく、ちょっとした条件の違いで極端な低圧縮比、高圧縮比になったり、混合気が極端なリーンになったりリッチになったりすることが多いためどうしても大量のスラッジを生みだしてしまうわけです。

そのスラッジが排気ガスと一緒に出ていってくれればそれはそれでいいのですが、バルブマチックの仕業でそれが吸気系戻ってしまうことがあり、その時に吸気系をスラッジまみれにしてしまうのです。

その1つの症状がアイドリング回転数が不安定になったり、補正が効かない場合はエンジンストールを起こしてしまいます。

原因はスラッジがスロットルボディまで行ってしまい、各ポートを詰まらせてしまったり、有効径を小さくしてしまうことでECUが想定していな状況になってしまうからです。

修理は一時的なものですが、スロットルボディを取り外してクリーニングをすることで行います。

費用としては一般の整備工場で15000円ぐらい、ディーラーで2万円以上となるでしょう。


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