ディアスワゴンでよくある故障と修理費用

ECVTの故障

ディアスワゴンは今でこそ、大株主のトヨタグループの子会社であるダイハツが生産するアトレーワゴンのOEM供給モデルを販売しているにすぎませんが、1999年から2009年まではスバルオリジナルのサンバーベースのディアスワゴンを販売していました。

 

その初代ディアスワゴンでよくあるトラブルがECVTの故障です。
症状ととしては停止状態から発信する時にアクセルペダルを踏んでもキュルキュルといった音がするだけでなかなか走り出さないのでしばらくその状態にしていたら突然、ガンっといった大きな衝撃と共に走り出すといったちょっと危険な状態になります。

 

この症状はこの時代のスバル車ではごく当たり前となるトラブルでECVTの故障です。
この時代のスバル車の一部にECVTというCVTが搭載されていました。

 

CVTは2つのプーリーと1本の金属ベルトで構成されているもので、プーリーの幅を変えることでそれにかかっている金属ベルトの有効径を変えることで無段階に変速比を変えることができるもので、エンジン回転数を強制的にひくくすることができるということから低燃費のためのトランスミッションとして広く使われています。
現在普及しているCVTはクラッチ機構としてトルクコンバーターを利用してスムーズな走りを実現していますが、当時のスバルが採用していたECVTはトルクコンバーターではなく、電磁パウダークラッチというものが採用されていました。

 

電磁パウダークラッチはエンジン側から出ている軸の先端につけられている円盤と少し隙間を開けた形でその円盤を片側から包み込むように置かれているトランスミッション側の円盤、そしてその間の密閉された空間に入れられている金属粉の3つ部品で構成されている電磁クラッチです。
通常の状態はクラッチがつながっていない状態で、2つの円盤はフリーの状態になっていて、エンジン側の円盤が回転していてもトランスミッション側の円盤に何も影響を与えませんが、エンジン側の円盤に内蔵された電磁石に電気を流して磁力を発生させるとその磁力に金属粉が引き寄せられ、エンジン側の円盤とトランスミッション側の円盤の隙間を埋めます。
強い磁力ですので引き寄せられた金属粉はまるで一体化したかのように硬くなり、2つの円盤の隙間をがっちりと固めて、饗場同士を結合させます。
これがいわゆるクラッチがつながったという状態で、この時にエンジン側の円盤が回されるとトランスミッション側の円盤もまわり、走ることができるようになるわけです。

 

つながった状態でも電磁石の電気をカットすれば磁力が無くなり集まっていた金属粉がまた粉状になって遠心力で外側に散らばっていきますので、またフリーにすることが容易にできるわけです。

 

当時は画期的な技術だといわれていましたが故障が多いことやクリープ現象がないことがネックとなってその後はあまり普及しませんでした。

 

こういった構造の中でキュルキュルという音が聞こえてくるというのは確実にクラッチが滑っている証拠でその後、突然走り始めるというものそれが原因でしょう。
このクラッチは電磁石がいかに金属粉を引き寄せることができるのかということでクラッチのつながり度合いを決めていますのでその電磁石が経年劣化から磁力を生み出す力弱くなったり、金属粉がどこかに固着してしまい、磁力で引き寄せることができなくなるとどうしてもクラッチの結合力が弱くなり、アクセルペダルを踏んでも走ることができなくなるということになってしまうのです。
突然つながるのは滑っている時の摩擦熱で金属粉が膨張したせいでしょう。

 

この症状はそれなりの距離を走ったECVTモデルで必ずといっていいほど出るもので、新品の部品を調達できる自体であれば20万円ぐらいかけて交換して直すのですが、部品供給が終わった今では15万円ぐらいのリビルトパーツを使って更に10万円ぐらいの工賃を掛けて乗せ換えを行うしか方法がありません。

 

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これもスバル製時代の初代ディアスワゴンでよくあるトラブルです。
症状としてはヒーター機能や送風機能は使えるのが冷房だけが使えない、冷風が出てこないというよくある故障です。

 

ヒーター機能が使えるということは風を作るブロアファンは問題ないということになりますで、故障の原因となるのは冷房機能ならではの部分であることがわかります。

 

自動車の冷房は、エアコンガスの液化、気化を繰り返すことで行われているもので、いろいろな行程を経て実現しています。
エアコンコンプレッサーでエアコンガスを圧縮して液体とし、圧縮されたことで熱を持っているのでコンデンサと呼ばれるラジエーターのような姿をしたもので冷却します。
そしてレシーバーという部分で水分や異物を除去したのちにエキスパンションバルブと呼ばれる小さな穴から液化したエアコンガスを噴射させます。
液体を小さい穴から高圧で噴射することで霧吹き状態となり、気化することで気化熱を奪うことになり、ここで「冷え」を生み出します。
冷えた気体のエアコンガスをエボパレーターというアルミ製の熱交換器に通すことでエボパレーター自体がキンキンに冷え、その冷えたエボパレーターにブロアファンで作った風を当ててここで初めて冷気を得ることができるのです。
エボパレーターを通過したエアコンガスは再びエアコンコンプレッサーに送られまた液体となって同じサイクルを行っていきます。

 

冷房機能はこれだけにいろいろな経路といろいろな部品がすべて正常に機能して初めて得られるものですので壊れる可能性はかなり高く、ディアスワゴンでなくても故障事例はたくさんあります。

 

しかし、ディアスワゴンである一か所のトラブルで冷房機能がダウンしてしまうことが多いようです。
その場所がエアコンコンプレッサーの高圧側の配管です。
高圧側というのはエアコンコンプレッサーでエアコンガスが圧縮された後のガスが流れる場所でコンデンサに繋がる側の配管です。
エアコンコンプレッサーから配管が延びる付け根から漏れることが多く、ここからエアコンガスが抜けることで冷気を得ることができなくなってしまいます。

 

修理は一度エアコンガスを完全に抜いて、漏れている部分の配管を新しいものに交換してからエアコンガスを充填することで行います。
費用は部品代、エアコンガス代、工賃あわせて15000円ぐらいとなります。

 

エンジンルームからガラガラ音がする

エンジンルームからガラガラと音がするというトラブルはディアスワゴン以外でもよくあることですがエンジンを止めた後にガラガラと音を立てるのはこのディアスワゴンぐらいではないでしょうか。

 

実はディアスワゴンにエンジンルーム内を冷やす電動ファンが付けられています。
これはディアスワゴンがキャブオーバー型であって、エンジンの熱が逃げにくく、その熱がすぐ上にあるキャビンに伝わってしまったり、エンジンが止まり冷却能力が全くなくなったことで起こる冷却水やエンジンオイルの温度の急上昇を防ぐために、冷却水の温度を見て温度高い場合はエンジンを止めた後に専用の電動ファンを駆動して冷却するという制御がされています。
その電動ファンが、熱や振動などによって劣化してしまい、まわりが悪くなったりシャフトが油切れになって異音を立てたりするのです。
どうやらこの電動ファンのシャフトはボールベアリングではなく、メタルで支えられているようで、それが直接的な原因とも言われています。
このファンの音がエンジンを止めた後の不思議な異音の正体です。

 

修理は、軽症であれば、スプレーオイルなどをシャフトに吹き付けることで一時的に復活させることができますが、根本的な修理となると電動ファンの交換ということになります。
費用は部品代が18000円ぐらい、交換工賃がだいたい5000円ぐらいとなります。

もしかすると買い替えしたほうが得するかもしれません・・・

修理より買い替えの方が得する