ホンダ 車種別故障事例

CR-Zでよくある故障と修理費用

ニッケル水素バッテリーの劣化

CR-ZはIMAというハイブリッドシステムを搭載したハイブリッドモデルですが、フィットやプリウスのように低燃費だけを目指したハイブリッドモデルではなく、当時としては非常に珍しいスポーツ走行をするためのハイブリッドモデルとして作られているモデルです。

純粋なスポーツモデルとちょっと違いますが他のハイブリッドモデルよりは走りを楽しむことができるでしょう。

このモデルに搭載さているハイブリッドシステムのIMAはホンダのハイブリッドシステムの初期のころに開発されたもので、プリウスのようにEV走行ができるとか劇的に燃費性能を向上させることができるというものではなく、どちらかというと今でいうところのスズキの軽自動車やコンパクトカーなどに採用されているS-エネチャージやマイルドハイブリッドなどと呼ばれるエンジン走行をメインとして電気モーターがその走りを部分的アシストするといったものです。

そのため、電気モーターのパワーも低く、電気モーターの駆動時間も短いために駆動用バッテリーのサイズも小さいものが採用されていました。

実はその駆動用バッテリーにおいて多くのトラブルが起きています。

よくあるトラブルの症状は、バッテリーの残量表示が満充電状態からメモリ2つ分まで急激に下がってしまったり、坂道を上る時や加速など電気モーターのアシストが本来はいるべき時に短時間しか入らず、すぐに充電状態になってしまうというというものです。

この症状は2012年9月に行われたマイナーチェンジ前のモデルで多くが起きていて、その原因となるのが駆動用バッテリーのメモリー効果によるものです。

実はCR-Zには2種類の駆動用バッテリーがあって、初期モデルから2012年9月のマイナーチェンジ前までは安価なニッケル水素バッテリーが搭載されていて、そのマイナーチェンジ以降から最終モデルまではリチウムイオンバッテリーが搭載されています。

トラブルが多く起きているのはニッケル水素バッテリーを搭載したモデルであることを考えるとニッケル水素バッテリーの最大の弱点となるメモリー効果がすべての原因といってもいいでしょう。

メモリー効果というのは充電・放電を繰り返していくうちにフル放電に近いところまで使いきらないで充電してしまうとバッテリー自体があたかも容量を勘違いしてしまったかのような症状を示してしまい、バッテリーとしては100まで充電できるのに勘違いして50まで充電して満充電になったということで充電を止めてしまうのです。

事実上、充電量も放電量も劇的に減ってしまうので、ちょっとでもバッテリーを消費してしまうとすぐに充電状態になってしまうわけです。

これを直すにはバッテリーを交換するしか手はありません。

ニッケル水素バッテリーの部品代は約36万円、これに交換工賃をあわせると40万円ぐらいになります。

ちなみにハイブリッドシステムの保証期間は5年間ですので、期間内のものであれば当然ながらすべて無償修理となりますが、ニッケル水素バッテリーを搭載しているモデルで一番若いのは2012年9月

以前に作られたものですのでそのほとんどが保証期間切れとなり、実費での修理となります。

 

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アクセルペダルポジションセンサーの故障でフェイルセーフ状態

CR-Zはホンダの初期のころのハイブリッドモデルで非常に複雑な構造と制御方法をとっていることからいろいろなトラブルが出やすくなっています。

特に制御系の一部となるセンサー類がたくさんつけられているため、どうしてもセンサーの故障が原因となるトラブルが多く出てしまいます。
その1つがアクセルペダルポジションセンサーの故障です。

アクセルペダルポジションセンサーは電子スロットルを採用している車にかならずついているもので、読んで字のごとく、アクセルペダルの踏みこまれた量を計測し、それを電気信号に変換してECUに送ります。

そしてECUはいろいろなデータから算出したスロットル開度を電気信号としてスロットルの送るといった流れのひとつとして使われているわけですが、実はCR-Zにはアクセルペダルは一つですがアクセルペダルポジションセンサーが2つ付いていて二つの信号が同じであるかどうかということもチェックしています。

しかしこのアクセルペダルポジションセンサーが壊れやすく、1つのアクセルペダルポジションセンサーが壊れると正しい信号を出すことができなくなり、壊れていない方のアクセルペダルポジションセンサーから出ている正しい信号と違いが出てしまうため、ECUは「今おかしなことが起きている」という判断をしてフェイルセーフ状態にしてしまうのです。

フェイルセーフ状態になるとエンジンチェックランプ点灯と共にエンジン回転数を2000rpm以下に抑えようとしますので、ノロノロ運転しかできません。

修理はアクセルペダルポジションセンサーを交換しますが壊れたアクセルペダルポジションセンサーだけを交換するのではなく、両方のアクセルペダルポジションセンサーを交換します。

2つ同じものが付いていてその片方が壊れたということは、今はまだ壊れていないがもう片方も近いうちに壊れてしまう可能性が高いということで2つ同時に交換することになります。

費用は部品代としてアクセルペダルポジションセンサーが一つあたり12000円、2つで24000円、それに交換工賃が1万円ぐらいとなって35000円ぐらいになります。

 

逆走してしまう?リコール

これは大変危険なトラブルであって、もし本当にその症状が出たら相当焦るリコールです。

リコールの内容は電気モーターの逆転です。

CR-ZはIMAというハイブリッドシステムを搭載したハイブリッドモデルですので電気モーターと駆動輪との間でつながりがあるわけですが、その電気モーターは走行用の駆動力を得るための電気モーターとしてだけでなく、ハイブリッドシステム用のバッテリーに電気を蓄えるための発電機としても使われています。

1つの電気モーターを駆動モーターと発電機として利用しているということですがその切り替えはすべてECU内になるプログラムデータで制御しています。

例えば、エンジンの負荷が高いから電気モーターでアシストしようとか、バッテリーが心もとないから充電を優先しようといったようにECUが使い分けているのです。
しかし、そのECUがまずかったのです。

こういった状況になった時にその症状が出ます。

マニュアルトランスミッションモデルで発進しようとした時にクラッチ操作をラフにしてしまったことからエンストを起こしてしまいました。

実はその時、バッテリー容量が少ないのでECUとしては発電をするように命令を出していたのです。

しかし、エンジンはエンストを起こして止まっているので、充電ができません。

それでもECUは充電の命令を取り消さなかったので、電気モーターがおかしなことになり、駆動方向とは逆の方向に電気モーターを回してしまったのです。

ということはエンストをした途端にバックしてしまうということです。

実際には非常に弱い駆動力ですのでブレーキペダルをしっかり踏んでいれば動くことはないようですが、それでも思った方向とは違う方向に進んでしまうのは恐怖です。

まあエンストさえしなければいいだけですが、危険なリコールですのでかならずECUデータの書き換えは受けておきましょう。


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