トヨタ 車種別故障事例

86でよくある故障、持病と修理費用

D-4Sエンジン特有のトラブル

トヨタが重い腰をあげて、やっとスポーツモデルを作ったかと思ったら、それは何でもないスバルの車だったという残念な86、前評判ほどいい車ではなく、結局はスバルの丸投げした形で作られたスバル製のスポーツモデルです。

当然ながら86に使われている部品のすべてがスバル製で、トヨタの「ト」の字も見つかりません。

エンジンもスバルならではのフラット4エンジンで、エコのイメージを壊したくないトヨタはあえてNAエンジンを選択しました。

そのエンジンには更にエコのイメージを壊さないための技術、D-4Sというものが採用されています。

これはトヨタの技術で86の中で唯一トヨタの息がかかっていることがわかるのはこの部分だけです。

D-4Sはいわゆる直噴技術というもので、D-4が完全なる直噴技術であるのに対して、そのD-4で大きな欠点となったスラッジの発生を抑えるために直噴だけでなく、一般的な燃料噴射であるポート内噴射機能も持たせたもので、言うなれば「半直噴技術」というべきものです。

直噴は燃焼室内に直接燃料を噴射することで、液体のガソリンがシリンダー内で気化することによる気化熱で温度を下げることができるため、それによってノッキングがおこりにくくなり、圧縮比を高め強い燃料力を得ることができる、少ない燃料でも燃焼させることができるため低燃費にも貢献させることができるというメリットがあります。

しかし、一方で液体の燃料を噴射してからそれが混合気となる前に燃焼されてしまうため、カーボンなどのスラッジが大量発生することがあり、直噴エンジンではそれをどううまく処理するのかということも含めての開発がされます。

D-4Sはそのスラッジの大量発生に対する一つの答えで、スラッジが大量発生しそうな状態になると直噴ではなくポート内噴射に切り替えることで、あるいは併用することで出来るだけスラッジの発生を抑えようとしています。

しかし、現実的にはD-4よりは少なくなったもののD-4Sになっても依然としてスラッジの大量発生にみまわれていて、86のFA20型エンジンにおいてもスラッジがたまることでエンジントラブルやエンジンの性能の低下を引き起こしています。

そういったものを引き起こす理由は燃焼室内で発生した大量のスラッジが排気ポートから出るだけでなく、吸気側に戻ってしまうことで起こります。

吸気ポートの内側や吸気バルブ、サージタンク、インテークパイプ、スロットルボディに内側にたくさんのスラッジがこびりつき、それが層をなす形でまとわるつくことから吸気効率が極端に悪くなり、不安定なアイドリング、加速時の息継ぎ、突然のエンスト、燃費の悪化、パワーダウンなどを引き起こします。

スポーツモデルにおいて重要なエンジンパワーのパワーダウンに関してですが、カタログ上では207psとなっていますが、と余らの公称データほどあてにならないものはありませんので実馬力を用いて言いますと、新車状態でだいたい170psぐらいしか出ていないものが数万キロ走ってスラッジがたっぷり吸気系のたまってしまうと150psにまで落ちしまいます。

スポーツモデルの86にとってはこのパワーダウンは燃費の悪化以上にダメージが大きいものといえるでしょう。

そして修理ですが・・・根本的な修理方法はありません、なぜなら86のエンジンはそういうエンジンだからです。

ですので、スラッジがたまったことに対する対処療法的な修理方法をとります。

その一つは5,000円ぐらいかけて、点滴式の添加剤でエンジン内部をきれいにする方法です。

この方法ですとたまったスラッジの半分ぐらいしか取れませんが気軽に安くできるのがいいところです。

そしてもう一つは、シリンダーヘッドを降ろして直接クリーニングする方法、こちらは確実にスラッジのほとんどをきれいにすることができますが、直列エンジンならいざ知らず水平対向エンジンはシリンダーヘッドを外すだけでもエンジンを降ろさなければならないので非常に手間がかかり、作業費用も15万円以上かかってしまいます。

どちらがいいかはオーナーの考え方次第ですがどちらにしてもまた一時的な処置ですので距離が進めば同じことになります。

 

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ボディ剛性からくる異音

スポーツモデルとして作られている86ですがはっきり言ってトヨタのコンパクトカーや子会社のダイハツが作る軽自動車と同じレベルのボディ剛性しか持っていないのは非常に残念なところです。

せっかくスバルに丸投げして売れるかどうかわからないスポーツモデルを作ることができたのですから、このモデルこそはきちんとしたボディ剛性を持ったボディやフレームを作ってもらいたかったのにどうやらそうではなかったようです。

スポーツモデルである時点で大衆車などよりも高いボディ剛性を持っていなければならないのに大衆車にも劣るようなボディ剛性しか持っていない中で、スポーツモデルらしさを醸し出そうと硬い足回りとしてしまってはボディやフレームにかかる負担が倍増してしまいます。

そもそもオプションでボディ剛性をアップするパーツが用意されていること自体がおかしいことでスポーツモデルなら最初からつけるべきですし、そんなものに頼らなくてもまっとうなボディ剛性を持たせるのが当たり前です。

コスト削減策とはよくいったものです。

ボディ剛性が弱い車で足周りを固めてスポーツ走行などをしたらすぐにボディは捻じれてしまい、キャビンのあちらこちらからいろいろな異音が聞こえてくるでしょうし、直進安定性、コーナーリング性能などの走行性能も著しく低下してしまいます。

ボディがねじれてしまった場合、修理することはできません。

できるとしてもフレーム修正機にかけて直すしかなく、多額のお金と修復歴車という方が気が漏れなく付いてくることになりますので現実的ではないでしょう。

 

不可解なセンサー故障が多い

86で特に多いトラブルがいろいろなセンサーの不具合によるエンジン警告灯の点灯です。

エンジン警告灯が点灯するとそれ以上被害が広がらないようにとシステムがセーフモードを発動し、スピードもエンジン回転数も抑える制御をとります。

こうなる原因ですが、これは細かくいったらきりがありませんが、一言でいえばこの車に使われている電子部品の質が悪いということです。

最近の車は機能のほとんどを電子制御に頼っています。

電子制御はいろいろなところにつけられているセンサーからデータを収集し、そのデータから計算された最適な状態を作るために各部品に命令を出すという形で行われています。

全てにおいて非常に需要なのがセンサーからのデータなのですが、86ではその大切なセンサーが壊れやすくなっているようなのです。

代表的なのが、VVT-i排気カムセンサー、エアフローメーター、O2センサー、スピードセンサー、クランク各センサーなどで、特に何か起こったわけでもなく、何かしたわけでも突然これらのセンサーからの信号が途絶えてしまい、ECUは情報を収集することができなくなることからセーフモードを発動するわけです。

修理は根本的な修理はありません、そもそも各部品の作りが悪いから起こっているのですから・・・なので、故障が起きたら、ディーラーに持ちこんで、検査機器でチェックしてどこのセンサーが壊れているのかを知り、そのセンサーを交換していくという手段をとるしかありません。

費用は交換するセンサーによって、その位置によって大きく変わりますが、だいたい1万円ぐらいか20万円ぐらいになると思われます。


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